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  • 教育方針
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ビジネス心理学科の3つのポリシー
(ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アドミッション・ポリシー)

 安田女子大学心理学部は、本学の建学の精神「柔しく剛く」に基づき、自立した女性の確立を目指し、社会人としての教養と心理学に関する学術を修めた社会に有用な人材の養成を目的として、心理学に関わる諸学の知識を入学者に広く深く授け、知的・道徳的・応用的能力を育成します。
 本学部ビジネス心理学科(以下「本学科」という。)では、大学及び学部の目的に沿って、心理学を基礎としつつ、それと並んで社会学、経済学、経営学など直接現代社会に関わる諸学を修め、それを社会に活かすことのできる専門的かつ幅の広い職業人を養成することを目的とします。
本学科は、その教育的側面をこれまで以上に充実するために、3つのポリシー「卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」「教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」「入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)」を以下のとおり定めます。

1 卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
    建学の精神「柔しく剛く」に基づく大学及び学部・学科の目的を達成するために、本学科で養成する人材が、卒業時に身に付けておくべき能力・態度の修得を本学科の教育目標とします。
    以下の6つの能力・態度を身に付け、教育課程に定められた所定の単位を修得した学生に対して卒業を認定し、学士の学位を授与します。

(1)教育目標
    • ① 倫理観・使命感
      幅広い教養、豊かな人間性、高い倫理観を兼ね備え、生命及び人間の尊厳に対する畏敬の念をもとに社会に携わる者としての使命感を身に付けます。
    • ② 知識・技能・態度
      心理学は、人間の心的過程について、実証的、客観的に解明する基礎的学問分野であると同時に、関連諸領域の知見と手を携えることによって教育、福祉、工学、犯罪防止等、様々な領域の社会的問題の解決に適用できる実践的学問分野です。このような心理学及び関連諸領域を学修した者として、十分な知識・技能・態度を修得し、社会において活躍できる能力を身に付けます。
    • ③ 思考力・判断力・表現力
      心理学及び関連諸領域の学修を通して獲得した人間の心的過程や、個人と社会・環境との相互作用について実証的・客観的に検討・分析・説明する手法と、学修した専門的知識を駆使して自ら課題を発見し、課題の解決に取り組むことのできる思考力と判断力、課題解決の成果を的確に伝えることのできる表現力を身に付けます。
    • ④ 自律性の確立
      心理学及び関連諸領域の学修を通して身に付けた、自己と他者、それらを取り巻く環境を客観的に分析し、諸々の問題解決に主体的に臨む態度と能力により、自己を律し、自ら主体的に他者と対話し、連携して新しい価値を創造し、生きる力、生涯を通じて成長し続ける力を身に付けます。
    • ⑤ 社会性・コミュニケーション能力
      他者と連携・協同するために必要な人間の心と行動のパターンの一般的法則や原理だけでなく、その多様性についての理解に基づいたコミュニケーション能力と、積極的に意思疎通を図る社会性を身に付けます。
    • ⑥ 多様性の受容と理解
      心理学及び関連諸領域の学修を通して、個人差、文化差、発達的変化、状況等による人間の心的過程の多様性と可塑性について理解し、この多様性の受容と理解により、社会において自分とは異なる価値観や視点を受容・理解し、他者と協同して学び合い、人を思いやる柔軟な態度を身に付けます。

2 教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

本学科で学ぶ学生一人ひとりが学修を円滑に開始し、学士課程を通して広く深い学識を身に付け、あわせて豊かな人間性と高い倫理観、さらには課題解決能力を身に付けて、卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)を達成し、社会の中で主体的に行動できる人材になることができるように教育課程を編成・実施します。


(1)教育内容

本学科の教育課程は、「特別科目」「共通教育科目」「専門教育科目」を体系的に編成し、心理学諸領域の基礎知識と、社会学・経済学・経営学などの関連諸領域の知識を有機的に連結した4年制教育課程を編成します。すべての授業科目に一般目標(GIO:General Instructional Objective)と到達目標(SBO:Specific Behavioral Objective)を定め、これらの目標の達成によって、卒業の認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)を実現します。
「特別科目」は、建学の精神「柔しく剛く」に基づき、「まほろば教育ゼミ」を入学時より4年間開講します。「安田を知る」「学びを知る」「自分を知る」「社会を知る」ことを活動の軸に倫理性を培い、総合的な判断力と豊かな自己表現力の獲得を目指して、教員と学生が協同して運営します。
「共通教育科目」は、「キャリア科目」「教養科目」「基礎科目」で構成します。各学部・学科の垣根を越えたクラス編成によって、分野の異なる学生とともに多様な授業科目を学ぶことができます。
「専門教育科目」は、「学科基礎」「心理学基礎」「心理学応用」「心理学展開Ⅰ・Ⅱ」及び「その他実践科目」で編成します。「学科基礎」は、文字どおりの専門基礎科目の入門科目として心理学と関連諸領域の2つの柱の入門科目で構成します。「心理学基礎」は、心理学への専門的入門科目として構成しており、理論的部分から心理学的技能修得の手掛かりまで展開します。「心理学応用」は、応用のための諸理論を学び、実践的応用能力涵養のために実習・演習科目を開設します。「心理学展開Ⅰ(社会心理領域)」では、社会の様々な位相を細かく知るための科目群を開設します。また「心理学展開Ⅱ(ビジネス心理領域)」では、応用のための理論修得のために、「心理学展開Ⅰ」を発展させた授業科目により、ビジネス関連分野への展開を図ります。さらに、卒業研究及び卒業論文を通して、社会の様々な場面での課題発見・解決能力の育成、そして論理性と批判的実証的態度に裏付けされた研究マインドの醸成を図ります。「その他実践科目」は、実践能力を発展させることができるよう体系的に編成します。教育課程は、基礎から応用へと発展させるものとし、第1年次は、広がりのある教育と、心理学の知識や研究法の基本をバランスよく学びます。第2年次は、調査・データ解析・統計等を加えて専門的に発展させながら自分の関心を固めます。第3年次は、卒業研究のゼミが始まり、各領域から専門を選択し、第4年次には、自身で決めた研究を完成させ、成果を発表します。研究成果は論文に仕上げ、提出します。
本学科における主要な教育内容は、次の6つにまとめられます。

    • ① 倫理観・使命感の育成
      主体性を持ち自立した社会人であることを自覚し、幅広い教養、豊かな人間性、高い倫理観を兼ね備え、生命及び人間の尊厳に対する畏敬の念を有し、使命感を持って現代社会のニーズに的確に対応できる能力を身に付けます。
    • ② 知識・技能・態度の育成
      心理学における基礎から専門にわたる専門知識の教授と並んで、社会学・経営学・経済学などの関連諸領域においても基礎から専門にわたるカリキュラムを編成し、社会に有為な存在を育成します。
    • ③ 思考力・判断力・表現力の育成
      社会では、事象をよく観察・分析し、効果や危険を予測して的確な判断を下す能力が求められます。そのような能力を身に付けるために、すべての授業科目でそれに配慮しますが、特に第3・4年次には卒業必修科目として「卒業研究」を開設し、科学的根拠と論理的考察を基に問題を解決する思考力・判断力・表現力を涵養します。さらに4年間の学修の集大成として取り組む「卒業論文」では、課題の発見・解決、そして成果発表のための総合的能力を身に付けます。 。
    • ④ 自律性の確立
      社会の様々な現場で力を発揮するためには、社会の変化やそこで起こる諸問題に積極的に対応するための自律性が求められます。そのような自律性を身に付けるために、本学科では自ら課題を発見して論理的に解決の道筋を探求する力を育成する社会心理学やビジネス心理学に関する演習及び卒業研究等を開講します。
    • ⑤ 社会性・コミュニケーション能力の育成 社会の一員としてその能力を発揮するには、他者と積極的に意思疎通を図り、連携・協同できることが必要です。本学科では、そのような能力を心理学に関する演習・調査法及び卒業研究におけるグループワークやディスカッションを通した他者との関係性の中で培います。
    • ⑥ 多様性を受容して理解する能力の育成 自らの価値観や視点と異なる他者や文化の多様性を受容して理解すること、人々と協力して学び合うこと、他者を思いやる優しさは、複雑化・国際化する現代社会を生きるために欠かせない能力です。本学科で学ぶ学生は、心理学専門科目の演習、特別科目「まほろば教養ゼミ」での講演会や、「専門教育科目」の演習での討論(SGD:Small Group Discussion)を通じ、そのような能力を身に付けます。

(2)教育方法
  • ① 多様な授業形態
    「専門教育科目」は大きく分けて、心理学及び関連諸科目の知識修得を目的とした講義科目と、心理学及び関連諸科目の研究手法などを学び、その技能修得を目的とした演習・実習科目を開設します。社会で通用する実践力を身に付けた人材を養成するために、講義で修得した知識が、様々な形式の演習を通じてより確かなものになるよう、「専門教育科目」では、講義と演習が系統的かつ有機的に組み合わして配置します。
  • ② シラバスによる授業の目標・内容・方法・評価方法等の明確化
    授業は、目標・内容・方法・評価方法等を具体的に記載したシラバスに沿って実施します。シラバスの内容や評価基準及び評価方法等は組織的に確認し、教員間や教員と学生間で共有します。
  • ③ 教育課程体系の明確化
    教育課程の体系を明確化・可視化して共有するため、科目ナンバリング及びカリキュラム・マップにより学修成果の達成にどの授業科目が寄与するかを示し、カリキュラム・ツリーにより学修成果の達成に向けてどのような授業科目が関連し年次配当されているかを示します。これらのことから、学期と年次の進行ごとの学修の進展、授業科目間の相互関係を容易に把握することができます。
  • ④ 自主的・能動的学修(アクティブ・ラーニング)の推進
    論理的思考力、課題発見・解決能力及びコミュニケーション能力を育成するため、アクティブ・ラーニングを実施します。具体的には、課題解決型学修(PBL:Project-Based Learning)や少人数での討論(SGD)を取り入れた少人数教育科目や統合教育科目を開講します。また、学生全員がコンピュータを持つこと(全員にノートPC配付)で、授業内外で積極的に活用することにより、高度なICTスキルを養います。
  • ⑤ 体験型学修の推進(視野の拡大・経験の拡充)
    さまざまな職業人に求められる広範な視野や視点を身に付けることを目的として、キャリア教育科目(共通教育科目)及び「専門教育科目」の演習・実習科目の中に、実社会・地域社会の多様な人々との協創を主体的に体験できる授業科目を設けます。
  • ⑥ CAP制度
    授業外の学修時間を確保し、単位制度の実質化を図るため、履修登録ができる単位数の上限を定めるCAP(キャップ)制度を設けます。
  • ⑦ チューター制度
    各クラスにチューター(担任)を配置し、学生の学修面から生活面全般まで、一人ひとりに合わせたサポートを行います。また、教員は全員オフィスアワー(OH)を少なくとも週2時間設け、これを周知します。
  • ⑧ 教育の質の保証
    高い教育の質を保証するため、教員に対し教育者としての行動を律する「学生との良好な関係を築くための教職員行動指針」及び「教育に関するガイドライン」を定めるとともに、教員の教育資質を高める研修、学生による授業評価アンケート、授業公開・参観、教員自身による教育活動に関する自己点検・評価を実施します。

(3)学修成果の評価
  • ① 成績評価
    本学及び本学科の卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げた知識・技術・態度の達成度を評価します。各授業科目の担当教員は、あらかじめシラバスに明示された成績評価方法によって、学修成果の評価を客観的かつ公正に行います。
    卒業研究における計画と実施は、卒業研究を実際に指導した教員が授業科目ごとに評価を実施します。また、卒業研究の成果をまとめた発表については、学科の複数の教員が審査した後、全員で審議して最終評価を行います。
  • ② GPA制度の採用
    学生の成績を客観的・相対的に把握するためにGPA(Grade Point Average)制度を採用します。チューターは、GPAを使い、CAP制度(履修登録単位数の上限設定制度)の基での履修指導のほか、担当クラスに属する学生への学修指導も行います。
  • ③ 学修状況調査
    学生は、卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げた本学科の卒業時に身に付けておくべき能力・態度・知識・技能について、それぞれの達成度を毎年度の終わりに自己評価(5段階評価)します。個々人の結果と各学年別の平均値の結果は、次年度の始めに学生にフィードバックされます。学科では、学年進行に沿っての個人と学科全体の達成度の変化を確認することができます。


3 入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

多様な入学試験制度を設け、全学共通の「建学の精神」に加え、学科独自の「卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」と「教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」に沿った教育を受けることができる者として次に掲げる入学者を広く受け入れます。


(1)求める入学者
    本学及び本学科で求める能力・適性を有する人材を養成するために、次のような人を求めます。
  • ① 人間の心や行動(心理)と社会での現象について、実証的に理解するための基礎学力と意欲のある人
  • ② 心理学を探究、研究し、その成果を個人の内面への適用に加えて、広く社会に対して適用することに対し意欲を有する人
  • ③ 学業、課外活動、社会的活動等に積極的、持続的に取り組む熱意のある人

(2)入学者に求める能力
  • ① 高等学校卒業程度の十分な基礎学力と、本学の教育及び心理学及び関連諸領域の教育に耐え得る基礎学力
  • ② 社会的な問題についての関心及び科学的な思考力
  • ③ 日本語・英語での読解、表現、コミュニケーションに必要とされる基礎学力
  • ④ 社会で活躍するために必要な知識・技能・態度を、入学後の学修を通して修得できることに加え、自ら課題の発見と解決に取り組むことのできる思考力・判断力・表現力
  • ⑤ 多様な人々と協力して学び合うために必要な主体性・協調性・知的好奇心・旺盛な学修意欲


(3)入学試験制度

本学科で学ぶために必要な知識・技能、思考力・判断力・表現力及び意欲・適性を見るために、入学試験を公正に実施します。

<入学試験の種類>
  1. ① 自己表現型選抜
  2. ② 総合型選抜(専願)
  3. ③ 総合型選抜(併願)
  4. ④ 学校推薦型選抜(指定校)
  5. ⑤ 一般選抜(前期A日程、前期B日程、前期C日程)
  6. ⑥ 一般選抜(後期日程)
  7. ⑦ 大学入学共通テスト利用選抜[前期日程]
  8. ⑧ 大学入学共通テスト利用選抜[後期日程]
  9. ⑨ 社会人特別選抜
  10. ⑩ 編入学試験

※2023年 4月現在



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