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  • 教育方針
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管理栄養学科の3つのポリシー
(ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アドミッション・ポリシー)

安田女子大学家政学部は、本学の建学の精神「柔しく剛く」に基づき、人文・社会・自然系諸学の知識を広く授け、各学科の専門の学術を教授研究し、知的、道徳的及び応用的能力の展開を図るとともに、幅広い職業人及び各学科の専門的知識を生かした専門職業人を養成することを目的として、人的・物的両面から、人文・社会・自然の諸科学を基盤とし、専門的知識を生かした専門職業人を育成します。
本学部管理栄養学科(以下「本学科」という。)では、大学及び学部の目的に沿って、諸学の知識を広く授け、食生活の健全性を人間の真の健康の本質として捉え、食の安全と健康の維持管理のみならず、人間の生活の質的向上に関わる管理栄養学を教授研究して、知的、道徳的及び応用的能力の展開を図るとともに、管理栄養士をはじめとする栄養管理の専門的職業人を養成することを目的とします。
本学科は、その教育的側面をこれまで以上に充実するために、3つのポリシー「卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」「教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」「入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)」を以下のとおり定めます。

1 卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
    建学の精神「柔しく剛く」に基づく大学及び学部・学科の目的を達成するために、本学科で養成する人材が、卒業時に身に付けておくべき能力・態度の修得を本学科の教育目標とします。 以下の6つの能力・態度を身に付け、教育課程に定められた所定の単位を修得した学生に対して卒業を認定し、学士の学位を授与します。

(1)教育目標
    • ① 倫理観・使命感
      幅広い教養、豊かな人間性、高い倫理観を兼ね備え、さらに医療機関で勤務する場合だけでなく、食はすべて人と関わる行為であるとの認識のもと、人を尊重し、管理栄養士として人に貢献する使命感を持ち、必要な規範を理解し守る能力を身に付けます。
    • ② 知識・技能・態度
      食を通じて社会に貢献する管理栄養士として、栄養や食品の機能に加えて、人体の基本構造の理解に基づく種々の病態についての知識、衛生管理、公衆栄養活動に必要な知識を身に付けます。さらに、それらの知識を活用するのに必要な技能及び態度を身に付けます。
    • ③ 思考力・判断力・表現力
      卒業までに修得する栄養に関する知識・技能を駆使して自ら課題を発見し、その解決に取り組むことのできる思考力と判断力及び課題解決の成果として、栄養の知識を効果的に伝授し、実践してもらうために自分の考えをわかりやすく伝え、相手にどう伝わったかを理解する能力を身に付けます。
    • ④ 自律性の確立
      主体的・批判的精神を持って自己を律し、自ら主体的に他者と対話し、連携して新しい価値を創造し、生きる力、生涯を通じて成長し続ける力を身に付けます。
    • ⑤ 社会性・コミュニケーション能力
      他者と積極的に意思疎通を図り、連携・協同するために必要な社会性とコミュニケーション能力を身に付けます。
    • ⑥ 多様性の受容と理解
      多様化・複雑化する現代社会において、文化の多様性や自分とは異なる価値観や視点を受容・理解し、他者と協同して学び合い、人を思いやる柔軟な態度を身に付けます。

2 教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

本学科で学ぶ学生一人ひとりが学修を円滑に開始し、学士課程を通して広く深い学識を身に付け、栄養学が人類の福祉と生活の向上を目指した学問であることを踏まえ、豊かな人間性と高い倫理観、そして幅広い教養の上に、栄養学の専門性を身に付けて、卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)を達成し、社会の中で主体的に行動できる人材になることができるように教育課程を編成・実施します。


(1)教育内容

本学科の教育課程は、「特別科目」「共通教育科目」「専門教育科目」を体系的に編成し、「食」と「健康」の分野を有機的に組み合わせた4年制教育課程を編成します。すべての授業科目に一般目標(GIO:General Instructional Objective)と到達目標(SBO:Specific Behavioral Objective)を定め、これらの目標の達成によって、卒業の認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)を実現します。
「特別科目」は、建学の精神「柔しく剛く」に基づき、「まほろば教育ゼミ」を入学時より4年間開講します。「安田を知る」「学びを知る」「自分を知る」「社会を知る」ことを活動の軸に倫理性を培い、総合的な判断力と豊かな自己表現力の獲得を目指して、教員と学生が協同して運営します。
「共通教育科目」は、「キャリア科目」「教養科目」「基礎科目」で構成します。各学部・学科の垣根を越えたクラス編成によって、分野の異なる学生とともに多様な授業科目を学ぶことができます。
「専門教育科目」は、「専門基礎科目」「基幹科目」「展開科目」及び「卒業研究」で編成します。教育課程は、基礎から応用へと発展させるものとし、第1年次は、管理栄養士として必要な専門知識を学ぶための基礎を作るため、食品学や調理学とともに人体の基本について学びます。第2年次は、第1年次で履修した基礎科目について実験実習を行いながら知識を実践的に修得するとともに、疾患についての理解や栄養療法についての学修を開始します。また、管理栄養士として地域社会への貢献についての授業科目が加わります。第3年次は、食品の衛生管理や大量調理(給食)、病態に応じた栄養管理、栄養情報の教育方法などこれまでに学んだ知識を総合的に理解し実践する能力を養う授業科目を配置するとともに、自分で考え、問題を解決する能力を養うため、卒業研究を開始します。第4年次は、病院や保健センターでの実習(臨地実習)を行い、積み上げた知識や技能を実際の現場で生かす訓練を行います。また、卒業研究を完成させることにより、深く学び探究した疑問についてまとめることとそれをプレゼンテーションする能力を養成します。
本学科における主要な教育内容は、次の6つにまとめられます。

    • ① 倫理観・使命感の育成
      食を通じて人々の健康管理や療養に携わる職業人として、管理栄養士には、人を思いやる真摯で節度ある態度が求められます。「特別科目」「共通教育科目」に加え、「専門教育科目」において、ヘルスプロフェッショナルとしての管理栄養士の役割・責任を考察する授業科目や、様々な観点から健康を学ぶ授業科目を通じて、管理栄養士としての倫理観・使命感を身に付けます。また、学外で行う臨地実習では、現場で働く管理栄養士に接し、社会人としての有り様を学ぶとともに、患者や地域住民と接することによって社会に出てからの心構えを学修します。
    • ② 知識・技能・態度の育成
      管理栄養士としての専門的な知識、それを使いこなす技能・態度を身に付けるため、「解剖生理学」や「生化学」などの基礎科目を基盤として、「栄養学」「調理学」「微生物学」及び「疾病論」など理論を学び、「臨床栄養学」や「公衆栄養学」に関する実習を経て学外の施設での臨地実習という一連の流れを体系的に学び、知識・技能・態度を身に付けます。
    • ③ 思考力・判断力・表現力の育成
      健康管理や療養に携わる現場では、他者と協調・協力して課題を理解・解決する能力(思考力・判断力・表現力)が求められます。そのような能力を実験・実習科目でのグループ学修を通して身に付けます。さらに、第3・4年次に実施する「卒業研究」では、課題の発見・解決、そして成果発表のための総合的能力を身に付けます。
    • ④ 自律性の育成
      変動する環境変化に対応し続けるためには、自律性をもって自己研鑽し続ける力、研究マインド(課題発見・解決能力)、そして次世代の人材を育成するための能力が求められます。本学科では、実習科目、演習科目、さらに「卒業研究」等を通して、これらの能力を身に付けます。
    • ⑤ 社会性・コミュニケーション能力の育成
      管理栄養士としての知識をいかにして他者に伝え、理解してもらい、実践してもらうかを学びます。そのために、栄養教育学関連の講義や実習科目を配置するとともに、授業の中で教員の質問に答える訓練をすべての授業科目で実施します。
    • ⑥ 多様性を受容して理解する能力の育成
      自らの価値観や視点と異なる他者や文化の多様性を理解して受容すること、人々と協力して学び合うこと、他者を思いやるやさしさは、複雑化・国際化する現代社会を生きるために欠かせない能力です。そのために、本学科で学ぶ学生は、特別科目「まほろば教養ゼミ」での講演会や、「専門教育科目」の演習での討論(SGD:Small Group Discussion)を通じ、そのような能力を身に付けます。

(2)教育方法
  • ① 多様な授業形態
    専門教育科目では、教員の話を聞くだけでなく、小テストを受ける演習的要素も講義に取り入れ、知識が身に付くよう工夫します。講義とその講義に関連する実験・実習科目は同一の教員が行うよう配置し、講義と実験実習とが有機的に連動して成果を上げることを目指します。
  • ② シラバスによる授業の目標・内容・方法・評価方法等の明確化
    授業は、目標・内容・方法・評価方法等を具体的に記載したシラバスに沿って実施します。シラバスの内容や評価基準及び評価方法等は組織的に確認し、教員間や教員と学生間で共有します。
  • ③ 教育課程体系の明確化
    教育課程の体系を明確化・可視化して共有するため、科目ナンバリング及びカリキュラム・マップにより学修成果の達成にどの授業科目が寄与するかを示し、カリキュラム・ツリーにより学修成果の達成に向けてどのような授業科目が関連し年次配当されているかを示します。これらのことから、学期と年次の進行ごとの学修の進展、授業科目間の相互関係を容易に把握することができます。
  • ④ 自主的・能動的学修(アクティブ・ラーニング)の推進
    論理的思考力、課題発見・解決能力及びコミュニケーション能力を育成するため、アクティブ・ラーニングを実施します。具体的には、課題解決型学修(PBL:Project-Based Learning)や少人数での討論(SGD)を取り入れた少人数教育科目や統合教育科目を開講します。また、学生全員がコンピュータを持つこと(全員にノートPC配付)で、授業内外で積極的に活用することにより、高度なICTスキルを養います。
  • ⑤ 体験型学修の推進(視野の拡大・経験の拡充)
    学科独自の授業科目としてボランティア活動を設け、学外に出て地域の実態に触れる体験をするとともに、課外活動として広島市の食育ボランティアに積極的に参加し、若い世代に地域の食材を使った和食を広める活動や、農産物の生産加工現場での体験などを行います。また、献血ルームでの栄養指導活動や地域高齢者を対象とした健康増進のための料理教室開催、地域活性化のための地元商工会との協働による菓子の開発、弁当メニューの開発など多彩な活動を行います。
  • ⑥ CAP制度
    授業外の学修時間を確保し、単位制度の実質化を図るため、履修登録ができる単位数の上限を定めるCAP(キャップ)制度を設けます。
  • ⑦ チューター制度
    各クラスにチューター(担任)を配置し、学生の学修面から生活面全般まで、一人ひとりに合わせたサポートを行います。また、教員は全員オフィスアワー(OH)を少なくとも週2時間設け、これを周知します。
  • ⑧ 教育の質の確保
    高い教育の質を保証するため、教員に対し教育者としての行動を律する「学生との良好な関係を築くための教職員行動指針」及び「教育に関するガイドライン」を定めるとともに、教員の教育資質を高める研修、学生による授業評価アンケート、授業公開・参観、教員自身による教育活動に関する自己点検・評価を実施します。

(3)学修成果の評価
  • ① 成績評価
    本学及び本学科の卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げた知識・技術・態度の達成度を評価します。各授業科目の担当教員は、あらかじめシラバスに明示された成績評価方法によって、学修成果の評価を客観的かつ公正に行います。
    「卒業研究」は、卒業研究を実際に指導した教員が授業科目ごとに評価を実施します。また、「卒業研究」の成果をまとめた発表については、学科の複数の教員が審査した後、全員で審議して最終評価を行います。
  • ② GPA制度の採用
    学生の成績を客観的・相対的に把握するためにGPA(Grade Point Average)制度を採用します。チューターは、GAPを使い、CAP制度(履修登録単位数の上限設定制度)の基での履修指導のほか、担当クラスに属する学生への学修指導も行います。


3 入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

多様な入学試験制度を設け、全学共通の「建学の精神」に加え、学科独自の「卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」と「教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」に沿った教育を受けることができる者として次に掲げる入学者を広く受け入れます。


(1)求める入学者
    本学科で求める能力・適性を有する人材を養成するために、次のような人を求めます。
  • ① 栄養と健康に強い関心のある人
  • ② 管理栄養士の資格を得て社会に貢献することを強く志望し、そのために努力する意志を持つ人
  • ③ コミュニケーション能力を磨き、社会人としての資質を備えることに前向きな人

(2)入学者に求める能力
  • ① 高等学校卒業程度の十分な基礎学力と、本学科の教育に耐え得る基礎学力(特に理科)
  • ② 日本語・英語での読解、表現、コミュニケーションに必要とされる基礎学力
  • ③ 社会で活躍するために必要な知識・技能・態度を、入学後の学修を通じて修得できることに加え、自ら課題の発見と解決に取り組むことのできる思考力・判断力・表現力
  • ④ 多様な人々と協力して学び合うために必要な主体性・協調性・知的好奇心・旺盛な学修意欲


(3)入学試験制度

本学科で学ぶために必要な知識・技能、思考力・判断力・表現力及び意欲・適性を見るために、以下の入学試験を公正に実施します。

<入学試験の種類>
  1. ① 自己表現型選抜
  2. ② 総合型選抜(専願)
  3. ③ 総合型選抜(併願)
  4. ④ 学校推薦型選抜(指定校)
  5. ⑤ 一般選抜(前期A日程、前期B日程、前期C日程)
  6. ⑥ 一般選抜(後期日程)
  7. ⑦ 大学入学共通テスト利用選抜[前期日程]
  8. ⑧ 大学入学共通テスト利用選抜[後期日程]

※2023年 4月現在



学部学科の3つのポリシー