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  • 教育方針
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看護学科の3つのポリシー
(ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アドミッション・ポリシー)

本学部看護学科(以下「本学科」という。)では、大学及び学部の目的に沿って、健康科学・看護学の学術を教授研究し、知的、道徳的及び応用能力の展開を図るとともに、専門的職業人として人間性及び実践力に優れた看護師を養成することを目的とします。
本学科では、その教育的側面をこれまで以上に充実するために、3つのポリシー「卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」「教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」「入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)」を以下のとおり定めます。

1 卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
      建学の精神「柔しく剛く」に基づく大学及び学部・学科の目的を達成するために、本学科で養成する人材が、卒業時に身に付けておくべき能力・態度の修得を本学科の教育目標とします。

    以下の6つの能力・態度を身に付け、教育課程に定められた所定の単位を修得した学生に対して卒業を認定し、学士の学位を授与します。

(1)教育目標

 本学科で養成する人材が卒業時に身に付けておくべき能力・態度を達成することを本学科の教育目標とします。
 本学科で学ぶ学生には、卒業までに次の6つの能力・態度を身に付けることが求められます。

    • ① 倫理観・使命感 医療人として、幅広い教養、豊かな人間性、高い倫理観を兼ね備え、社会の規範やルールに従い、生命及び人間の尊厳に対する畏敬の念をもとに、看護師として安心・安全な医療・看護に貢献する使命感を身に付けます。
    • ② 知識・技能・態度 医療を担う看護の専門家にふさわしい健康科学・看護学に関する十分な知識・技能・態度を修得し、社会において活躍できる能力を身に付けます。
    • ③ 思考力・判断力・表現力 卒業までに修得した知識・技能・態度を駆使して自ら課題を発見し、課題の解決に取り組むことのできる思考力と判断力、課題解決の成果を的確に伝えることのできる表現力を身に付けます。
    • ④ 自律性の確立 看護師として、国際的な視野と高いキャリア意識を持ち、自己を律し、医療・看護の分野における体系化された知識・技術を生涯にわたり高め続ける力を身に付けます。さらに、自らの知見や経験を次世代に伝えて育成する意欲と能力を身に付けます。
    • ⑤ 社会性・コミュニケーション能力 人の健康と医療に関わる者として、他者と積極的に意思疎通を図り、連携・協同するために必要な社会性とコミュニケーション能力を身に付けます。
    • ⑥ 多様性の受容と理解 チーム医療において他職種との効果的連携・協同を実現するために、自分とは異なる価値観や視点を受容・理解し、他者と協力して学び合うことができるだけでなく、人を思いやる柔軟な態度も身に付けます。

2 教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

本学科で学ぶ学生一人ひとりが学修を円滑に開始し、学士課程を通して広く深い学識を身に付け、看護学が人間の生命に関わる学問であることを踏まえ、豊かな人間性と高い倫理観、そして幅広い教養の上に、看護学の専門性を身に付けて、卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)を達成し、社会の中で主体的に行動できる人材になることができるように教育課程を編成・実施します。


(1)教育内容

本学科の教育課程は、「特別科目」「共通教育科目」「専門教育科目」を体系的に編成し、文部科学省による『看護学教育モデル・コア・カリキュラム~「学士課程においてコアとなる看護実践能力」の修得を目指した学修目標~』(「大学における看護系人材養成の在り方に関する検討会・最終報告」平成29年10月)を基に、本学独自の講義科目や実習を加え、教養教育・専門教育・実務実習の3者が有機的に組み合わされた4年制教育課程を編成します。すべての授業科目に一般目標(GIO:General Instructional Objective)、と到達目標(SBO:Specific Behavioral Objective)を定め、これらの目標の達成によって、卒業の認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)を実現します。
「特別科目」は、建学の精神「柔しく剛く」に基づき、「まほろば教育ゼミ」を入学時より4年間開講します。「安田を知る」「学びを知る」「自分を知る」「社会を知る」ことを活動の軸に倫理性を培い、総合的な判断力と豊かな自己表現力の獲得を目指して、教員と学生が協同して運営します。
「共通教育科目」は、「キャリア科目」「教養科目」「基礎科目」で構成します。各学部・学科の垣根を越えたクラス編成によって、分野の異なる学生とともに多様な授業科目を学ぶことができます。
「専門教育科目」は、「専門基礎分野」「専門分野」で編成し、医療人としての人間性の涵養と専門家としての知識・技術の修得、実践能力の獲得を目指して編成します。「専門基礎分野」では、第1・2年次に医療・看護の基礎となる「人体の構造と機能」「疾病の成り立ちと回復の促進」及び「健康支援と社会保障制度」を学びます。「専門分野」では、「基礎看護学」「地域・在宅看護論」「成人看護学」「老年看護学」「小児看護学」「母性看護学」「精神看護学」「看護の統合と実践」及び「臨地実習」を段階的・系統的に学べるように授業科目を配置します。その他に、第2年次に視野を広げること及び英語能力の向上を目指し、カナダにおいて約4週間の短期留学を設けます。さらに、保健師・助産師教育課程(保健師科目、助産師科目)を選択すると、「公衆衛生看護学」及び「助産学」を学ぶことができます。
本学科における主要な教育内容は、次の6つにまとめられます。

    • ① 倫理観・使命感の育成
      医療人である看護師には、人を思いやる真摯で節度ある態度(ヒューマニズムと倫理)と使命感が求められます。「共通教育科目」「専門教育科目」に加えて、特別科目「まほろば教養ゼミ」において、ヒューマニズムや倫理観・使命感の醸成につながる責任感や協調性を育成します。
    • ② 知識・技能・態度の育成
      専門職としての看護師には、知識と技術に裏打ちされた判断力と表現力が必要です。看護学における基礎から臨床にわたる専門知識の教授は、前述の『看護学教育モデル・コア・カリキュラム~「学士課程においてコアとなる看護実践能力」の修得を目指した学修目標~』に準拠し、看護学臨地実習とも組み合わせながら、系統的に実施します。臨床の現場で求められる技能や態度は、「基礎看護学」「地域・在宅看護論」「成人看護学」「老年看護学」「小児看護学」「母性看護学」「精神看護学」及び「看護の統合と実践」の領域の臨地実習科目を通じて育成します。
    • ③ 思考力・判断力・表現力の育成
      臨床の現場では、事象をよく観察し、効果や危険を予測して的確な判断を下す能力が求められます。そのような能力を身に付けるために、第4年次には卒業必修科目として「看護の統合と実践臨地実習」を設け、科学的根拠及び論理的考察を基に問題を解決する応用力を涵養します。さらに、同時期に実施される「卒業研究」では、看護現場における課題の発見・解決、そして成果発表のための総合的能力を身に付けます。
    • ④ 自律性の育成
      臨床の現場で活躍する看護師には、医療の進歩に対応し続けるための自己研鑽力、研究マインド(問題発見・解決能力)、そして次世代の看護師を育成するための能力が求められます。そのような能力を身に付けるために、本学科では「専門教育科目」において、「看護管理学」「医療・看護倫理学」等を開講します。
    • ⑤ 社会性・コミュニケーション能力の育成
      看護師が医療者として、社会の一員としてその職能を発揮するには、他者と積極的に意思疎通を図り、連携・協同できることが必要です。本学科では、そのような能力を演習や臨地実習において、看護シミュレーション教育や地域の人々との関わりのなかで培います。特別科目「まほろば教養ゼミ」では、社会人としての接遇の在り方、共通教育科目「情報処理科目」では、ICTリテラシーを高める基礎的能力を身に付けます。
    • ⑥ 多様性を受容して理解する能力の育成
      自らの価値観や視点と異なる他者や文化の多様性を受容して理解すること、人々と協力して学び合うこと、他者を思いやるやさしさは、複雑化・国際化する現代社会を生きるために欠かせない能力です。本学科で学ぶ学生は、特別科目「まほろば教養ゼミ」で実施される講演会、「専門教育科目」の国際看護論や演習での討論(SGD:Small Group Discussion)を通じ、そのような能力を身に付けます。

(2)教育方法
  • ① 多様な授業形態
    医療現場で通用する実践力を身に付けた人材を養成するために、第1年次より看護学臨地実習(基礎看護学実習)を導入し、講義で修得した知識が実習を通じてより確かなものになるよう振り返り学修の充実を図ります。「専門教育科目」の講義・演習は、第3・4年次の臨地実習との関連を考慮し系統的かつ有機的に組み合わせて配置します。
  • ② シラバスによる授業の目標・内容・方法・評価方法等の明確化
    授業は、目標・内容・方法・評価方法等を具体的に記載したシラバスに沿って実施します。シラバスの内容や評価基準及び評価方法等は組織的に確認し、教員間や教員と学生間で共有します。
  • ③ 教育課程体系の明確化
    教育課程の体系を明確化・可視化して共有するため、科目ナンバリング及びカリキュラム・マップにより学修成果の達成にどの授業科目が寄与するかを示し、カリキュラム・ツリーにより学修成果の達成に向けてどのような授業科目が関連し年次配当されているかを示します。これらのことから、学期と年次の進行ごとの学修の進展、授業科目間の相互関係を容易に把握することができます。
  • ④ 自主的・能動的学修(アクティブ・ラーニング)の推進
    論理的思考力、課題発見・解決能力及びコミュニケーション能力を育成するため、アクティブ・ラーニングを実施します。具体的には、課題解決型学修(PBL:Project-Based Learning)や少人数での討論(SGD)を取り入れた少人数教育科目や統合教育科目を開講します。また、学生全員がコンピュータを持つこと(全員にノートPC配付)で、授業内外で積極的に活用することにより、高度なICTスキルを養います。
  • ⑤ 体験型学修の推進(視野の拡大・経験の拡充)
    医療に関わる職業人に求められる広範な視野や視点を身に付けることを目的として、看護学臨地実習「基礎看護学臨地実習」「地域・在宅看護学臨地実習」「成人看護学臨地実習」「高齢者看護学臨地実習」「小児看護学臨地実習」「母性看護学臨地実習」「精神看護学臨地実習」及び「看護の統合と実践」により、実社会・地域社会の多様な人々との援助的人間関係を主体的に体験できる学修機会を設けます。
  • ⑥ CAP制度
    授業外の学修時間を確保し、単位制度の実質化を図るため、履修登録ができる単位数の上限を定めるCAP(キャップ)制度を設けます。
  • ⑦ チューター制度
    各クラスにチューター(担任)を配置し、学生の学修面から生活面全般まで、一人ひとりに合わせたサポートを行います。また、教員は全員オフィスアワー(OH)を少なくとも週2時間設け、これを周知します。
  • ⑧ 教育の質の確保
    高い教育の質を保証するため、教員に対し教育者としての行動を律する「学生との良好な関係を築くための教職員行動指針」及び「教育に関するガイドライン」を定めるとともに、年度初めには、教員ガイダンス資料に基づき看護学部の理念、カリキュラム、年間の教育計画等のガイドラインを確認します。さらに、教員の教育資質を高めるために、本学科独自のFD研修会を企画し、教員自身による教育・研究活動に関する自己点検・評価を実施します。学生による授業評価アンケート、教員同士による授業公開・参観も継続的に実施します。

(3)学修成果の評価
    • ① 成績の評価
      本学及び本学科の卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げた知識・技術・態度の達成度を評価します。各授業科目の担当教員は、あらかじめシラバスに明示された成績評価方法によって、学修成果の評価を客観的かつ公正に行います。
      ア 看護学臨地実習の評価
      本学科で設定した教育目標への到達度「看護師として求められる基本的な資質・能力」への到達度を評価します。各看護学専門領域で作成されている実習要項の評価基準(評価表)によって、総合的に成績を評価します。
      イ 卒業研究の評価
      卒業研究における計画と実施は、卒業研究を実際に指導した教員が、授業科目において定められた評価基準(共通の評価表)に沿って評価を実施します。

  • ② GPA制度の採用
    学生の成績を客観的・相対的に把握するためにGPA(Grade Point Average)制度を採用します。チューターは、GPAを使い、CAP制度(履修登録単位数の上限設定制度)の基での履修指導のほか、担当クラスに属する学生への学修指導も行います。


3 入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

 多様な入学試験制度を設け、全学共通の「建学の精神」に加え、学科独自の「卒業認定・学位授与の方針(ディプロマポリシー)」と「教育課程編成・実施の方針(カリキュラムポリシー)」に沿った教育を受けることができる者として次に掲げる入学者を広く受け入れます。


(1)求める入学者
    本学及び本学科で求める能力・適性を有する人材を養成するために、次のような人を求めます。
  • ① 看護を介して社会に貢献したいという意志のある人
  • ② 人の健康と医療に強い関心があり、豊かな感性と高い志を持つ人
  • ③ 人への思いやりを持ち、喜びを持って人と関わることのできる人
  • ④ 他者への尊厳と人格を尊重できる人
  • ⑤ 社会人又は医療人として生涯にわたって自己研鑚を継続したいという意志を持つ人

(2)入学者に求める能力
  • ① 高等学校卒業程度の十分な基礎学力と、本学の教育及び看護学教育に耐え得る基礎学力
  • ② 特に理科・国語における基礎的な知識及び論理的な思考力
  • ③ 社会で活躍するために必要な知識・技能・態度を、入学後の学修を通して修得できることに加え、自ら課題の発見と解決に取り組むことのできる思考力・判断力・表現力
  • ④ 多様な人々と協力して学び合うために必要な主体性・協調性・知的好奇心・旺盛な学修意欲
  • ⑤ 有為な人材として社会で活躍するためのコミュニケーション能力

(3)入学試験制度

本学科で学ぶために必要な知識・技能、思考力・判断力・表現力及び意欲・適性を見るために、以下の入学試験を公正に実施します。

<入学試験の種類>
  1. ① 自己表現型選抜
  2. ② 総合型選抜(専願)
  3. ③ 総合型選抜(併願)
  4. ④ 学校推薦型選抜(指定校)
  5. ⑤ 一般選抜(前期A日程、前期B日程、前期C日程)
  6. ⑥ 一般選抜(後期日程)
  7. ⑦ 大学入学共通テスト利用選抜[前期日程]
  8. ⑧ 大学入学共通テスト利用選抜[後期日程]

※2023年 4月現在



学部学科の3つのポリシー