- 教員紹介
- 学科長 : 山内 廣隆
広島大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学、博士(文学)、広島大学助教授、ミュンスター(ドイツ)大学客員研究員を経て、広島大学大学院文学研究科教授、文学研究科長、文学部長を経て、広島大学名誉教授。専攻は西洋近世哲学、他に政治哲学、応用倫理学を研究、現在は日本の哲学も研究。
人間学、人間論、倫理学、ビジネス心理学総論などを担当
長年の西洋哲学研究を基にして、人間学や人間論などを講じています。人間を理解する学問は歴史的に「哲学」として出発しましたから、哲学は心理学の基礎となる学問です。心理学部の皆さんに「人間を理解するためのさまざまなアプローチの仕方」を、人間学や人間論で話していると言えるでしょう。そういう意味で、私は心理学部及び安田女子大学のイントロダクションを担当していると言えるかもしれません。
- 竹内 雄司
早稲田大学商学部卒業後、自動車メーカーに勤務。在職中に神戸大学大学院経営学研究科で経営学修士(MBA)を取得。2014年、大学教員に転進。専門は組織行動論(経営学)。女性のキャリアや働く人のモチベーションの研究に取り組んでいる。
キャリア系科目(全学)、産業・組織心理学、組織行動論、モチベーション論などを担当
自動車会社に30年間勤務し、大半を人事部門で過ごしました。社員の採用、人材開発、人事制度の企画・運用、女性社員の活躍支援、グローバル人事などを担当した人事のプロです。この時、社員がイキイキと成長し活躍するには、どう支援すれば良いかを極めたいと働きながら大学院で学ぶようになり、2014年大学教員に転進しました。専門は、組織行動論(経営学)です。経営学は、より良い企業経営を行うための学問ですが、組織行動論では、経営の三大資源(人、モノ、金)のひとつである「人」に着目します。つまり、働く一人ひとりがどう成長し活躍できるかの探求です。なかでも、女性のキャリアや働く人のモチベーションが私の研究分野です。
- 野邊 政雄
東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程単位取得退学。オーストラリア国立大学にてPh.D.、東京都立大学にて博士(社会学)取得。岡山大学講師、助教授、教授を経て、岡山大学名誉教授。在任中、兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科(博士課程)を兼担。専攻は地域社会学、オーストラリア社会研究。
社会学概論、家族社会学、地域社会学、グローバリゼーション論
私は5年間ほどオーストラリアで研究生活をおくりました。外国で暮らすことによって、日本社会の特徴をより明確に理解できるようになりました。現在は、日本社会と比較しながら、オーストラリア社会を研究しています。社会学概論の他に、家族社会学や地域社会学といった昔から研究されてきた社会学の分野を担当しますが、私のオーストラリアでの体験を交えて講義をしてゆきたいと思います。
- 西村 聡生
東京大学文学部行動文化学科心理学専修課程卒業。東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究専攻心理学専門分野修士課程修了、同博士課程単位取得後退学。博士(心理学)。東北大学産学官連携研究員、日本学術振興会特別研究員等を経て現職。専門分野は認知心理学、実験心理学。
認知心理学・認知機能と身体や行為との関係を実験で解明
人がこの世界をどのように認識し、どのように思考し、どのように行動するのか、その過程を実験を通じて解明していく認知心理学を専門としています。特に、認識が行動に、行動が認識にどのように影響するのか、および、他者と共同作業するときには、単独での場合と心の働きや行動がどのように異なるのかを研究テーマとしています。
- 田渕 恵
大阪大学人間科学部卒業。大阪大学大学院人間科学研究科博士前期課程修了、同博士後期課程修了。博士(人間科学)。日本学術振興会特別研究員、中京大学心理学部助教等を経て現職。専門分野は社会心理学、生涯発達心理学。
世代間コミュニケーションを社会心理学・生涯発達心理学の視点から解明
人と人とのコミュニケーション行動、特に、違う世代の人たちが教えあったり伝えあったり助けあったりする行動と、その背景にある心理的発達について研究しています。社会心理学と生涯発達心理学の視点を組み合わせて、赤ちゃんから高齢者までを対象に研究を進めています。先行世代の経験や知恵を次世代へと活かすための社会の仕組みに注目し、多世代共生の可能性を探っていきます。
- 古山 友則
京都大学大学院経済学研究科経済システム分析専攻博士課程単位取得退学。博士(経済学)。博士課程在学中より進化現象と統計科学の関係に興味をもち、J. S. メトカーフ教授の理論を学ぶ。現在はメトカーフ理論の発想の源泉となったR. A. フィッシャーの生物学と統計学をベースに、経済進化の数学を研究している。
計量進化学、統計科学、ミクロ経済学
私の専門は経済数学です。経済数学は、生きている経済を数学によって理解しようとする学問です。人間の行う生産や消費活動は、たくさん集まることによって、1つの活動の単純な総和を超える興味深い現象を生みだすことがあります。これを創発といいます。数学は創発を理解するために利用できます。といっても、それは簡単ではありません。とても複雑で大量の計算を必要とします。したがって、その計算には計算機が必要になりますが、私はできるだけ紙とペンで計算しようとしています。
- 須山 巨基
上智大学総合人間科学部心理学科卒業、北海道大学大学院文学研究科人間システム科学専攻行動システム科学専修修士課程および博士課程修了。博士(文学)。オックスフォード大学認知・進化人類学研究所研究員、慶応義塾大学文学部研究員、明治学院大学産業経済研究所研究員、法政大学グローバル教養学部研究員を経て現職。専門分野は社会心理学、文化進化論。
ヒトをプログラミングした人の研究
我々人類は厳しい自然の中で生き抜くうえで知恵を絞り、家や衣服など様々な技術を発展させました。その結果、我々は他の生物ではさほど見られない、自ら作った技術の中で生まれ、死ぬサイクルを強制しています。私は心理学が培ってきた膨大なこころの研究を土台とし、こころやその集合の社会がどのように技術や文化を築き、そして築かれたそれらにこころや社会がどのように影響を受けるのかについて研究しています。この研究を通し生物の延長線上にいるヒトと技術に埋め込まれた人の多層的な理解ができると考えています。
- 髙瀬 久直
一橋大学社会学部卒業。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。法政大学大原社会問題研究所兼任研究員(『日本労働年鑑』の編集補助業務担当)を経て、本学科に着任。
研究領域は、産業社会学、政治社会学
モノやサービスを生み出す様々な産業を支えている「働く」ことに関心を抱いています。「働く」ことに関わる日本の企業・社会の中のルールや仕組み、日本の有力産業の発展について、国際比較の観点を踏まえながらこれまで研究してきました。具体的には、日本とアメリカにおける大量生産の発展の比較、日本における春季労使交渉の展開についての研究などをしてきました。「日本的経営」と呼ばれる雇用慣行の形成と変容についても関心を抱いています。
- 山田 涼馬
慶應義塾大学人文社会学科卒業。日本大学大学院文学研究科博士前期課程及び博士後期課程修了。博士(心理学)。日本大学文理学部若手特別研究員、筑波大学研究員、立命館大学リサーチアドミニストレーター等を経て現職。
認知心理学・社会心理学の研究、およびその知見を産学官民連携に活用
日常生活で体験する様々な場面を、私たちはどう認識するのかを専門として研究を進めています。この関係で、製品・サービス開発に心理学的知見を求める企業の方々と連携する機会に恵まれてきました。今後も、「モノ・コトがどう受け入れられ、それがどう生活を変えていくのか」について、産・学・官・民の立場の違いを念頭においた上で、各立場の方々の連携を促進する形で研究を進めたく考えています。
教員・研究テーマ
- 氏名職名研究テーマ学位
- 山内 廣隆教授(学科長)西洋近現代哲学、政治哲学、日本哲学、環境倫理学博士(文学)
- 竹内 雄司教授キャリア論、組織行動論、人材開発論修士(経営学)
- 野邊 政雄教授地域社会学、社会老年学、オーストラリア社会研究Ph.D.(社会学)
- 古山 友則准教授計量進化学、統計科学、ミクロ経済学博士(経済学)
- 田渕 恵准教授社会心理学、生涯発達心理学、世代間コミュニケーション博士(人間科学)
- 西村 聡生准教授認知心理学、認知機能と自他の行動や身体との相互作用博士(心理学)
- 須山 巨基講師社会心理学、文化進化学、行動経済学、比較認知科学博士(文学)
- 髙瀬 久直講師産業社会学、経営社会学、政治社会学博士(社会学)
- 山田 涼馬講師認知心理学、社会心理学、産学官民連携博士(心理学)
- 井上 裕香子助教社会心理学、進化心理学、利他行動、持続可能性博士(学術)