- 教育方針
国際観光ビジネス学科の3つのポリシー
(ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アドミッション・ポリシー)
本学部国際観光ビジネス学科(以下「本学科」という。)では、大学及び学部の目的に沿って、人的、物的、経済的資源や情報資源などの諸資源を活用して行うビジネス活動を通して、人と人がともに生きるボーダーレスな社会を目指すために、国際観光・ビジネス・文化に関する高度な専門知識、ビジネスマネジメント能力、豊かな人間関係を構築できるコミュニケーション力、国際的な視野と高い職業観を有する人材を養成することを目的とします。
本学科では、その教育的側面をこれまで以上に充実するために、3つのポリシー「卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」「教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」「入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)」を以下のとおり定めます。
- 建学の精神「柔しく剛く」に基づく大学及び学部・学科の目的を達成するために、本学科で養成する人材が、卒業時に身に付けておくべき能力・態度の修得を本学科の教育目標とします。
- 以下の6つの能力・態度を身に付け、教育課程に定められた所定の単位を修得した学生に対して卒業を認定し、学士の学位を授与します。
(1)教育目標
- ① 倫理観・使命感
幅広い教養、豊かな人間性、高い倫理観を兼ね備え、さらに、人的、物的、経済的資源や情報資源などの諸資源を活用して行うビジネス活動を通して、人と人がともに生きるボーダーレスな社会を目指す、ビジネス人材としての使命感を身に付けます。 - ② 知識・技能・態度
国際観光ビジネスを担う人材にふさわしい経済経営・歴史文化・ビジネスマネジメントに関する十分な知識・技能・態度を修得します。 - ③ 思考力・判断力・表現力
卒業までに修得した知識・技能・態度を駆使して自ら課題を発見し、課題の解決に取り組むことのできる思考力と判断力、課題解決の成果を的確に伝えることのできる表現力・発信力を身に付けます。 - ④ 自律性の確立
生涯にわたり自らを律し、高め続ける力を有するだけでなく、主体的に他者と対話し、他者との連携を通じて新しい価値を創造することができる能力を身に付けます。さらに、そのように共創された価値や自らの体験を、次世代の国際観光ビジネス人材に伝えて育成する意欲と能力を身に付けます。 - ⑤ 社会性・コミュニケーション能力
人の交流や移動に関わる者として、他者と積極的に意思疎通を図り、連携・協同するために必要な社会性とコミュニケーション能力を身に付けます。 - ⑥ 多様性の受容と理解
交流人口の増大やビジネスのグローバル化において国内外の人々との効果的連携・協同を実現するために、文化の多様性や異なる価値観・視点を受容・理解し、他者と協力して学び合うことができるだけでなく、人を思いやる柔軟な態度も身に付けます。
本学科で学ぶ学生一人ひとりが学修を円滑に開始し、学士課程を通して広く深い学識を身に付け、観光学が経済学・経営学・文化人類学・ホスピタリティマネジメントに関わる学問であることを踏まえ、豊かな人間性と高い倫理観、そして幅広い教養の上に、国際観光ビジネス・文化に関する専門性を身に付けて、卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)を達成し、社会の中で主体的に行動できる人材になることができるように教育課程を編成・実施します。
(1)教育内容
本学科の教育課程は、「特別科目」「共通教育科目」「専門教育科目」を体系的に編成し、教養教育科目・専門教育科目・実習科目の3者が有機的に組み合わされた4年制教育課程を編成します。すべての授業科目に一般目標(GIO:General Instructional Objective)と到達目標(SBO:Specific Behavioral Objective)を定め、これらの目標の達成によって、卒業の認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)を実現します。
「特別科目」は、建学の精神「柔しく剛く」に基づき、「まほろば教育ゼミ」を入学時より4年間開講します。「安田を知る」「学びを知る」「自分を知る」「社会を知る」ことを活動の軸に倫理性を培い、総合的な判断力と豊かな自己表現力の獲得を目指して、教員と学生が協同して運営します。
「共通教育科目」は、「キャリア科目」「教養科目」「基礎科目」で構成します。各学部・学科の垣根を越えたクラス編成によって、分野の異なる学生とともに多様な授業科目を学ぶことができます。
「専門教育科目」は、「専門基礎科目」「専門基幹科目」及び「専門演習・卒業研究」で編成し、基礎から応用へと発展させるものとします。第1年次には、国際観光ビジネスを学ぶための基礎となるビジネス分野・コミュニケーション分野・ビジネスにおいて高いキャリア意識を有する人材の基礎となるリーダーシップ力醸成分野について強化的に学修します。第2年次前期は、全員ハワイ大学マノア校で、長期の海外研修(HIBISCUS program:Hawaii International Business Tourism & Culture Studies program)を行うことで、国際コミュニケーション力や実践力を身に付けます。第2年次後期は、国際観光ビジネスの基礎、異文化理解、ビジネスコミュニケーションスキルを本格的に学び、専門的な知識・スキルの育成を図ります。第3・4年次は、より専門性が高くより実践的な授業科目を観光経営・観光振興の面から学び、専門性の発展を図ります。第4年次には、「卒業研究」「卒業論文」を通じ、国際観光ビジネスにおける課題発見・解決能力の育成、そして研究マインドの醸成を図ります。
本学科における主要な教育内容は、次の6つにまとめられます。
- ① 倫理観・使命感の育成
観光ニーズに応え、観光の質を向上させていくビジネス人材には、人を思いやる真摯で節度ある態度(ヒューマニズムと倫理観)が求められます。ホスピタリティマネジメントやヒューマンマネジメントを学び、ヒューマニズムや倫理観の醸成につながる責任感や協調性を育成します。これらの教育を、入学から卒業までの4年間、グループ学修も取り入れながら、途切れることなく続けます。 - ② 知識・技能・態度の育成
現代の国際観光ビジネスに携わるには、知識と国際的コミュニケーションスキルやICT技術に裏打ちされた実践的能力(ビジネスマネジメント能力)が必要です。国際観光ビジネスに関する専門知識・技術の教授は、歴史・文化等の授業科目のみならず、経済・経営・マーケティング・投資に関する授業科目や国際的コミュニケーションスキル・ICT技術に関する授業科目を、系統的に実施します。国内外の観光産業のビジネス現場で求められる技能や態度は、ビジネス英語やビジネススキルの修得に関する授業科目や、海外でのインターンシップ等、複数の演習科目を通じて育成します。 - ③ 思考力・判断力・表現力の育成
観光ビジネスの現場では、状況をよく把握し、的確な判断を下す能力が求められます。そのような能力を身に付けるために、海外でのインターンシップや都市政策・公共政策に関するワークショップを開設し、問題を解決する応用力(思考力・判断力・表現力)を涵養します。さらに、第3・4年次に実施する「卒業研究」では、課題の発見・解決、そして成果発表のための総合的能力を身に付けます。 - ④ 自律性の育成
国内外の観光産業のビジネス現場で活躍する人材には、国際的な視野と高いキャリア意識を有するための自律性・自己研鑽、研究マインド(課題発見・解決能力)、そして後輩を育成するための能力が求められます。そのような能力を身に付けるために、本学科では比較文化・キャリア形成関連科目、海外インターンシップ及び卒業研究等を開設します。 - ⑤ 社会性・コミュニケーション能力の育成
国際観光ビジネスに携わる人材がビジネス人材として、社会の一員としてその職能を発揮するには、他者と積極的に意思疎通を図り、連携・協同できることが必要です。本学科では、そのような能力を演習、実習及び卒業研究における友人、仲間との関係性の中で培います。 - ⑥ 多様性を受容して理解する能力の育成
自らの価値観や視点と異なる他者や文化の多様性を受容して理解すること、人々と協力して学び合うこと、他者を思いやるやさしさは、複雑化・国際化する現代社会を生きるために欠かせない能力です。本学科で学ぶ学生は、特別科目「まほろば教養ゼミ」で実施される講演会、「専門教育科目」の演習での討論(SGD:Small Group Discussion)を通じ、そのような能力を身に付けます。
(2)教育方法
- ① 多様な授業形態
「専門教育科目」では、第1・2年次にはビジネス・観光・文化・言語を中心とする「専門基礎科目」を、第3・4年次には観光経営・観光振興を中心とした「専門基幹科目」を段階的・系統的に配置しています。観光ビジネスで通用する実践的ビジネスマネジメント能力を有した人材を養成するために、講義で修得した知識が、長期の海外研修や県内外のインターンシップを通じてより確かなものになるよう、「専門教育科目」では講義と実習を系統的かつ有機的に組み合わせて開設します。 - ② シラバスによる授業の目標・内容・方法・評価方法等の明確化
授業は、目標・内容・方法・評価方法等を具体的に記載したシラバスに沿って実施します。シラバスの内容や評価基準及び評価方法等は組織的に確認し、教員間や教員と学生間で共有します。 - ③ 教育課程体系の明確化
教育課程の体系を明確化・可視化して共有するため、科目ナンバリング及びカリキュラム・マップにより学修成果の達成にどの授業科目が寄与するかを示し、カリキュラム・ツリーにより学修成果の達成に向けてどのような授業科目が関連し年次配当されているかを示します。 - ④ 自主的・能動的学修(アクティブ・ラーニング)の推進
論理的思考力、課題発見・解決能力及びコミュニケーション能力を育成するため、アクティブ・ラーニングを実施します。具体的には、課題解決型学修(PBL:Project-Based Learning)や少人数での討論(SGD)を取り入れた少人数教育科目や統合教育科目を開講します。また、学生全員がコンピュータを持つこと(全員にノートPC配付)で、授業内外で積極的に活用することにより、高度なICTスキルを養います。 - ⑤ 体験型学修の推進(視野の拡大・経験の拡充)
観光産業に関わる職業人に求められる広範な視野や視点を身に付けることを目的として、キャリア教育科目(共通教育科目)、演習・実習科目(専門教育科目)の中に、実社会・地域社会の多様な人々との協創を主体的に体験できる授業科目を開設します。多様な価値観や異文化を理解するために、海外留学制度を充実します。 - ⑥ CAP制度
授業外の学修時間を確保し、単位制度の実質化を図るため、履修登録ができる単位数の上限を定めるCAP(キャップ)制度を設けます。 - ⑦ チューター制度
各クラスにチューター(担任)を配置し、学生の学修面から生活面全般まで、一人ひとりに合わせたサポートを行います。また、教員は全員オフィスアワー(OH)を少なくとも週2時間設け、これを周知します。 - ⑧ 教育の質の確保 高い教育の質を保証するため、教員に対し教育者としての行動を律する「学生との良好な関係を築くための教職員行動指針」及び「教育に関するガイドライン」を定めるとともに、教員の教育資質を高める研修、学生による授業評価アンケート、授業公開・参観、教員自身による教育活動に関する自己点検・評価を実施します。
(3)学修成果の評価
- ① 成績評価
本学及び本学科の卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げた知識・技術・態度の達成度を評価します。各授業科目の担当教員は、あらかじめシラバスに明示された成績評価方法によって、学修成果の評価を客観的かつ公正に行います。 海外留学における成績評価は、現地での総合評価を基に授業科目に対応して行います。 卒業研究の評価は、卒業研究における計画と実施について、卒業研究を実際に指導した教員が授業科目ごとに評価を実施します。 - ② GPA制度の採用
学生の成績を客観的・相対的に把握するためにGPA(Grade Point Average)制度を採用します。チューターは、GPAを使い、CAP制度(履修登録単位数の上限設定制度)の基での履修指導のほか、担当クラスに属する学生への学修指導も行います。
多様な入学試験制度を設け、全学共通の「建学の精神」に加え、学科独自の「卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」と「教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」に沿った教育を受けることができる者として次に掲げる入学者を広く受け入れます。
(1)求める入学者
- 本学及び本学科で求める能力・適性を有する人材を養成するために、次のような人を求めます。
- ① 観光ビジネスや観光振興を通じて、国や地域の文化・経済振興に寄与したいという高い志を持つ人
- ② ホスピタリティーの精神を有し、豊かな人間関係を構築できる人
- ③ 異なる文化を理解し、受入れ、発信することができる人
(2)入学者に求める能力
- ① 高等学校卒業程度の十分な基礎学力と、本学の教育及び国際観光ビジネス教育に耐え得る基礎学力
- ② 日本語・英語での読解、表現、コミュニケーションに必要とされる基礎学力
- ③ 社会で活躍するために必要な知識・技能・態度を、入学後の学修を通して修得できることに加え、自ら課題の発見と解決に取り組むことのできる思考力・判断力・表現力
- ④ 多様な人々と協力して学び合うために必要な主体性・協調性・知的好奇心・旺盛な学修意欲
(3)入学試験制度
本学科で学ぶために必要な知識・技能、思考力・判断力・表現力及び意欲・適性を見るために、以下の入学試験を公正に実施します。
<入学試験の種類>- ① 自己表現型選抜
- ② 総合型選抜(専願)
- ③ 総合型選抜(併願)
- ④ 学校推薦型選抜(指定校)
- ⑤ 一般選抜(前期A日程、前期B日程、前期C日程)
- ⑥ 一般選抜(後期日程)
- ⑦ 大学入学共通テスト利用選抜[前期日程]
- ⑧ 大学入学共通テスト利用選抜[後期日程]
- ⑨ 編入学試験
※2023年 4月現在