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地域の魅力発信パンフレット<鹿老渡(かろうと)>が完成しました

2024.03.19

  • 学生活動

中山間地域の活性化をテーマに活動を続けてきた折本・山田ゼミの1期生5名が、ゼミ活動の集大成として制作した「地域の魅力を紹介するパンフレット」が完成しました。

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パンフレットはこちらをご覧ください

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鹿老渡地区は、呉市街地から車で1時間ほど倉橋島を南下した広島県の最南端部にあり、県民でも知っている人は多くありません。江戸時代に日本海から瀬戸内海、大阪を結ぶ西廻り航路の港町として整備され、農業・漁業・商業を中心に栄えましたが、山陽鉄道が主流となって以降、次第に過疎化・高齢化が進んでいきました。
2021年からドローンを活用した地域資源探索で倉橋島を訪問していた広島市立大学のメンバーに誘われ、まずは倉橋まちづくりセンターの道岡館長から倉橋島の歴史を学び、地元住民から地域の魅力について話を聴く活動から始めました。

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平成9年に廃校となった小学校では、地域住民による「ふれあいサロン」が月2回のペースで開催されていましたが、コロナの感染拡大により、それも中止されていることを知りました。
そこで、地域の核となってまちを守っている石橋自治会長との清掃活動、単身者の支援をされている食堂の方へのインタビュー、新たに移住されてきた住民の方との「ゆるスポーツ交流」など、多様な地域支援の形を学んできた公共の学生たちが無理なくできる活動を展開してきました。

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その過程の中で、地域で生き生きと暮らす6名の方々に出会い、地域の魅力や大切にしてきたこと、まちの人々との絆についてインタビューを行いました。

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地域を歩き、ナウマン象の骨や古墳時代に作られた岩屋古墳、大小合わせて10もある寺社など歴史とロマンがたくさん詰まったまちであることも実感しました。かつて日向藩の一行や伊能忠敬の測量チームも宿泊したという江戸末期の住宅もほぼ当時のまま維持されています。倉橋島が「宝島」と呼ばれる所以を数多く発見できました。

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2年間の地域支援活動を通して、これまで知らなかった魅力的な地域資源を発見し、鹿老渡で暮らすあたたかな人々の思いに触れることができました。パンフレットにはそのエッセンスがぎゅっと詰まっています。


地域活動でお世話になった倉橋島の「seaside cafe ALPHA」に完成したパンフレットを持参したところ、天本オーナーがSNSで発信。それを見た東京在住の方からメッセージをいただいたという嬉しい知らせが届きました。それは、鹿老渡出身の父がいるという女性の方からで「娘たちに大好きなおじいちゃんが育った場所の素晴らしさを伝えたいと思っていたが、ガイドブックにも載っていなかったのでずっと探していた」というもの。「今年の夏、墓参りに娘たちを連れて初めて行きたいと思っております!」と書かれていたそうです。

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鹿老渡に限らず県内の中山間地域は人口減少による厳しい現実に直面しています。私たちの活動は、まちを大きく変えることはできません。ですが、もしかしたら今回のように遠くの誰かの幸せに繋がることもあります。課外でのゼミ活動を通して学生自身が愛着を深め、成長するとともに地域の魅力を広く発信していく活動を続けていきます。

●宇津巻里帆さんのコメント
「私たちが訪問した鹿老渡地区はこれまで馴染みのない地域でした。そんな中でも地域を盛り上げるために何ができるかを考え、まずは地域の歴史をしっかりと学び、何度も現地を訪れることで住民の方々との距離を縮めていきました。
初めてのインタビューということもあり、正直うまくできるか不安はありました。私は郵便局長さんにインタビューをさせていただいたのですが、とても楽しそうに話してくださり、深い地域愛を感じました。卒論では安芸太田町を事例とした地域おこし協力隊の活動をテーマに5人の方にインタビューをしましたが、この時の経験が大変役立ちました。
2年間のゼミでは、鹿老渡以外にも竹原市忠海町の集学校を訪問するなど地域住民の方々と触れ合う機会がたくさんありました。誰かのために活動すること自体が楽しく、大学生でしか味わえない貴重な経験を通して達成感を感じることもできました。
私たち1期生は先日無事卒業し、それぞれの道を歩んでいきます。今回のゼミ活動を通して得た経験は必ずこの先の人生で支えになると信じています!」

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※パンフレットは倉橋市民センター(支所) ・倉橋まちづくりセンターに数部あります。