

古瀨雅義教授が、高知城歴史博物館で文献調査の成果を報告しました
2025.07.14
日本文学科で平安王朝文学の授業を担当する古瀨雅義教授が、高知県立高知城歴史博物館で、山内文庫(やまうちぶんこ)全点の文献調査と画像公開の完了を記念した特別講座で、その成果を報告しました。
古瀨教授は、国文学研究資料館の地域文献資料調査員として、中国四国地域に残る古典籍や文献資料の調査を1999年から担当しています。
山内文庫は、土佐藩主山内家(やまうちけ)と、学者として仕えた谷家が所蔵していた貴重な古典籍およそ2万点からなる全国有数の古典籍コレクションです。戦後間もない昭和21年に旧藩主山内家から高知県立図書館に寄贈・寄託されたのち、21世紀に入ってから旧土佐山内家宝物資料館に移管され、学芸員と国文学研究資料館の地域文献資料調査員によって詳細な調査が行われた後、新築された高知城歴史博物館に所蔵されて現在に至っています。
1977年からスタートした文献調査がこのほど全点終了し、画像データの公開も完了したことを記念して、6月22日に高知城歴史博物館1階ホールで「近世土佐の知の宝庫―山内文庫を読み解く―」と題して特別報告会が開催されました。
古瀨教授は、「山内文庫の『枕草子』と『紫式部集』」と題し、平安時代の著名な作品の貴重な写本と刊本を、山内家に仕えた儒学者「谷秦山」(たに じんざん)と、その孫で明治維新のあと明治政府で活躍した「谷干城」(たに たてき)の蔵書印に注目して、わかりやすく解説しました。
このように日本文学科の教員は、自分の専門領域を活かした社会教育に対して積極的に取り組んでいます。
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