

作品紹介「勇者ヤマシタと造形の城」
2022.10.14
造形デザイン学科2年生の有吉美咲さんが「プログラミングⅡ」の授業で制作した課題作品をご紹介します。タイトルは「勇者ヤマシタと造形の城」、プログラミング言語python(パイソン)で作り上げたロールプレイングゲーム(RPG)です。
このRPGは、勇者ヤマシタが魔王パイソンから世界を救うために旅をするものです。旅を続ける中で、仏や友達の芸術家イケダに助けてもらったり、お弁当を食べたり、宿で休息したり、怪しい宝箱を見つけたり、防具を手に入れたり、魔物と戦ったり、なぞなぞを解き明かしたり、プログラミングの勉強をしたり・・・・勇者ヤマシタはいろんな経験を積んでいきます。最後は、造形の城で魔王パイソンと決戦です。
実は、有吉さんは、プログラミング能力もさることながら、イラストレーションも達人です。この作品ではゲーム用のコンピュータグラフィックスにも挑戦しています。ゲームのプログラミング、ストーリーの創作、キャラクターデザイン、そして音楽の打ち込みを一人で行いました。造形デザイン学科で学んだ芸術と技術の両方のスキルを使い、有吉さんの才能を存分に発揮した作品です。ちなみにゲームの主人公の「勇者ヤマシタ」は、造形デザイン学科の山下明博教授(専門は人工知能、機械工学、国際協力)、「芸術家イケダ」は池田嘉人准教授(絵画、インスタレーション、映像、写真)、「仏」は谷口和弘教授(ロボット工学、データサイエンス、IoT)がモデルです。
有吉美咲さんからのコメント(福山葦陽高等学校卒)
アプリを製作する課題だったので、誰かに使用されること、楽しんでもらうことを想像して取り組みました。造形デザイン学科のあたたかな空気感が好きなので、ゲームの中で表現できればと製作したRPGです。自分でプログラムを組んで、音楽とイラストを製作して一つのゲームを完成させることはとても良い経験になりましたし、思い入れのある作品です。
授業担当教員からの講評(谷口和弘教授)
プログラミングⅡでは、pythonの文法、アルゴリズム、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)を学びます。有吉さんのプログラムは、プログラミングⅡで学んだ技術を応用して、ゲーム用の高度な処理が効率よく安定に動くように緻密にプログラミングされています。また、ユーザーのことを第一に考えてGUIの設計がされているため、ゲームをスムーズに進めることができます。さらに、良く練られたストーリーにより、ゲームに引き込まれていきます。有名なテレビドラマのオマージュにもなっているところや、1980年代のRPGの表現をうまく再現しているところ、そして造形デザイン学科を舞台にしているところも魅力です。有吉さんのセンスの良さや優しさにあふれたとても素敵な作品です。
イラストレーションⅠで演習課題に取り組んでいる有吉さん