

STAYSが拓く平和の継承 ― 「折り鶴と平和」プロジェクト@UC Davis
2026.02.17

一世紀以上にわたり広島という「場」に根ざしてきた安田女子大学。その存在が、世界にとっても特別な意味を持つのだということを改めて実感する機会が、カリフォルニア大学Davis校で実現しました。
2026年1月22日、STAYSプログラムで留学中の英語英米文学科の学生一同が、現地のEast Asian Languages and Cultures(東アジア言語文化)学科の学生を招き、4名の学生が「平和と折り鶴プロジェクト」と題した英語プレゼンテーションを行いました。英語と日本語が飛び交う活発な質疑応答、そして実際に折り鶴を折る体験を通して、両大学の学生たちは文化と言語を越えた対話を深めました。

折り鶴と平和教育に焦点を当てた理由を聞かれ、プロジェクトを統括した英文科のUC Davis派遣組リーダー、松田歩実さんは、現地のインタビューに以下のように答えてくれています。
「折り鶴は、広島の歴史と平和への願いをつなぐ、シンプルだけどとても力強いシンボルだからです。広島では、平和教育は教科書で学ぶだけのものではなく、日常生活の一部です。折り鶴を通して、広島のことをあまり知らない学生にも、分かりやすく意味のある形で平和教育を紹介したいと思いました。私にとって平和とは、恐怖なく普通の生活を送れること、そして他人の命や尊厳を大切にすることです。広島で育った私にとって、平和はただの考えではなく、責任でもあります。」

また、折り鶴と佐々木禎子さんについて以下のようにコメントしています。
「禎子さんは、夢や不安、希望を持つ一人の子どもでした。それは今の若い人たちと同じです。彼女の物語は、戦争や核兵器の悲惨さを伝えるだけでなく、強さや希望も教えてくれます。何十年経った今でも、彼女の「生きたい」という願いと平和への思いは、とても身近に感じられます。」
そして、現地学生に伝えたかったこととして、以下のように述べてくれました。
「平和は遠い話でも抽象的なものでもなく、私たち一人ひとりの行動や会話、意識によって選び取るものだということです。広島を思い出すことは、過去を責めるためではなく、未来に責任を持つためです。広島が「過去の出来事」だけの街ではなく、今も生きている街であること。そして戦争や核兵器、平和について自分自身の問題として考えてほしいです。多くの人は広島を「原爆の街」とだけ結びつけます。でも私は、広島が学びと振り返り、そして平和への強い思いを持ち続けている街だということも伝えたかったです。同じ悲劇を繰り返さないために、今も努力している人々がいる街です。」
このイベントは、松田さん自身が「最初は緊張しましたが、誇らしくもあり、希望も感じました。広島の経験が文化を超えて人と人をつなげられると感じました。留学を通して、物語を伝えたり対話をしたりする小さな行動でも、平和につながると気づきました。今は、広島出身の学生というだけでなく、文化をつなぐ存在として平和を広められる人になりたいと思っています」と語るように、留学という経験が「語る側」へと学生を成長させる瞬間となりました。

このプレゼンテーションは大変好意的な反響をいただき、今後のSTAYSにおいても後輩たちへと引き継がれる取り組みとなることが決まりました。
安田女子大学の英語英米文学科で学ぶ学生だからこそ可能な、広島という「場」と世界を結ぶ対話。その特別な経験が、STAYSというプログラムを通して実現しています。UC Davisのニュースレターにも掲載されました。ぜひ以下のリンクをご覧ください。
本プロジェクトは、帰国した英文科生が3月5日に広島を訪れるピッツバーグ大学の学生をアテンドする帰国後イベントとしても開催予定です。広島から始まった対話は、今後も形を変えながら続いていきます。留学中にとどまらず、継続する国際交流プログラムとして、STAYSはこれからも発展を続けます。