

ケンブリッジ留学を終えて
2016.10.27
CAEのクラスメイトと先生、日比さんは左から3番目
英語英米文学科の「学科ニュース」(2016年1月)で以前紹介させていただきましたが(「二度目の留学 -ケンブリッジ留学体験記-」)、イギリスに留学していた3年生の日比舞子さんが先日帰国しました。彼女の留学の振り返りをご紹介します。
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ケンブリッジ留学を終えて
英語英米文学科3年 日比舞子
私は、今年の8月にイギリスのケンブリッジでの11カ月の留学を無事に終えました。今回が2度目の留学ということもあり、しっかりと充実した時間を過ごすことができました。以下、いくつかの分野に分けて留学を振り返りたいと思います。
【勉強面について】
私が通っていた語学学校 (Studio Cambridge) には、General English コースから試験コース (IELTS, FCE, CAE:注1) まで様々なコースがありました。私は、去年の9月から3カ月間だけGeneral コースにいて、主にspeakingやgrammarの強化に力を入れました。今年の1月からはGeneralコースが物足りなく感じたために、試験コースに変更することに決めました。最初は、少し簡単なFCEから授業を受けるつもりでしたが、先生からオファーをいただいてCAEの授業を受けることができました。しかし、授業のペースも格段にあがり、使っている単語も一気にレベルアップしました。一対一で決まったお題で3分程度話すようなこともあり、最初はついていくのが必死で落ち込むことも多かったです。しかし、そのおかげもありFCEに無事合格することができました。3月からはレベルが一気に上がるCAE取得に向けて猛烈に勉強に励みました。特に苦手意識のあったwritingは何度も添削し、自分のよくする間違いを分析することで最終的にライティング能力を伸ばすことができました。驚いたことに、最初は自分の意見を言うのも怖かったspeakingが最終的に一番好きになりました。Listeningとreadingはたくさん数をこなしたにも関わらず、なかなか点数が上がらず苦労しました。それに比べて、grammarはやればやるほど伸びました。
結局、留学を終えるまでにCAEに2回トライしましたが、あと少しの所までしか行くことができませんでした。しかし、結果よりもこのコースを受けることで自分の英語力にも自信が付き、また意見を言い合うことの楽しさと仲間や先生の大切さを知ることができ、この留学経験でしか気づけなかったことや学べたことがたくさんありました。特に、Studio Cambridgeの先生方は良心的で、学生のことを全面的にサポートしてくれるフレンドリーな方が多かったです。
注1
IELTS-...イギリスの大学への入学希望者が主に受ける試験です。アカデミックな内容が多いのでレベルが少し高めです。
FCE (First),・CAE (Advanced) ...これらのテストは日本でいう英検のようなものです。Speaking, listening, reading, writing, use of English (grammar) を測定し、実用的で将来に役立つ英語力をはかるテストです。ヨーロッパ圏ではとても有名な試験なので、このコースのために留学に来ている人も多くいました。
仲良しの先生2人と友達とランチ
【友人面について】
友人については、11カ月の中でたくさんの出会いと別れを繰り返してきました。イギリスにはヨーロッパから来た留学生が多く、1回目の留学であるSTAYS (UCD) とは全く異なった印象でした。最初は皆の英語のレベルが高くて深い内容の会話をすることもできませんでしたが、その後、心から打ち解け合えた大切な人たちに多く出会うことができ、将来的にも連絡を取り続けたい人たちも何人かいます。また、彼らに出会って文化の違いをたくさん共有したり、いろいろな国の料理 (スイス・スペイン・韓国・イタリアなど) を交代で振る舞ったりと貴重な経験がたくさんできました。その中で、考え方や感じ方の違いを発見できたことは、とても興味深いことでした。ケンブリッジでできた友達のホームタウンに遊びに行ったことも、とても良い思い出になっています。国や言語の違いを超えてこんなにも人は仲良くなれるということを実感できた11カ月でした。
サムギョプサルパーティー(韓国)
寿司パーティー(日本)
ラクレットパーティー(スイス)
仲良しのクラスメイトと
友人のお見送りで駅まで
【ホームステイについて】
何度かホストチェンジをして最終的に自分に合ったホストファミリーを見つけることができました。私が住んでいた家庭は、ホストファザー、マザー、シスター、ブラザーがいました(シスターとブラザーは仕事や大学で普段は家にいなかったです)。とても明るい人たちで、異文化を否定せず常に受け止めてくれたのでとても暮らしやすく楽しかったです。また、ハウスメイトもいたので賑やかだったのも良かったです。私が一番好きだった時間は夕食でした。ホストが毎日手作りのおいしい料理を作ってくれて、皆でたくさん話せる食卓がとても恋しいです。週末にはホストファミリーが改装しているボートのお手伝いに行き、私がカレーをふるまうこともありました。今は、ホストファザーの出身地であるセイシェルにイギリスからボートで帰っているみたいなので、機会があったら会いに行きたいと考えています。
週末の楽しい時間
私の自作カレー
【まとめ】
11カ月間は長いようで本当にあっという間に過ぎてしまいました。今回の留学は、たくさんの方の支援がなくては成立しなかったと思うので、とても感謝の気持ちでいっぱいです。英語力の向上を一番の目的として行った留学ではありましたが、人との出会い、そしてその中で自分が成長できたこと、言葉では語り切れないほどの思い出や貴重な経験ができ、本当に留学を決意してよかったと思っています。これからは、身につけた英語力、経験、考え方を将来に生かせるよう日本でも努力していきたいと思います。