

スリランカとインドネシアでのボランティア体験記
2016.09.14
(写真は、スリランカでの記念撮影)
英語英米文学科の学生の中には、大学で培った高い英語力を発揮して、独自に海外で活躍するものが多くいます。今回紹介する3年生三谷夏佳さんと友松咲さんもSTAYSに参加する前の1年次にそのような活躍をしています。彼女達のスリランカとインドネシアでのボランティア活動の体験記を以下ご覧ください。
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私たちは国際NGO団体Habitat for Humanityの広島支部、広島Groo'veに所属しています。私たちは年に2回、東南アジアで住居建築活動のボランティアを行っています。実際に私たちが訪れた2か国での活動内容と感想を紹介します。
最初のボランティアでは、2014年8月24日から9月2日までスリランカで18人のメンバーと活動しました。実際にボランティア活動をしたのは8月27日から9月1日までの5日間でした。そのほかにスリランカの文化や歴史を知るために観光もしました。ボランティア活動では、毎日2~3チームに分かれて活動し、合計で約5件の建設に携わりました。現地で一番困ったのは、どのようにコミュニケーションをとればよいのかということでした。現地ではタミル語という言葉が話されていて、26年間続いていた内戦の影響もあり、高い教育を受けた成人は少なく、英語を話せる人はとても少なかったです。一方で多くの子どもたちは現在きちんと学校で教育を受けているので、子どもたちに通訳になってもらいコミュニケーションをとっていました。また、タミル語で名札を作って名前を覚えてもらいやすいように工夫したり、ボランティア中に使う単語をタミル語で覚えたり、みんなで歌ったり踊ったりしながら楽しく活動し、家主の方にとって思い出の詰まった家を建てようと目標を立てて活動しました。私たちが行った村は、以前は内戦の戦地だったため被害がとても大きく、地雷で足をなくしたり家族を失った方もたくさんいました。しかし、村人たちは内戦があったとは全く感じさせないほど明るくいつも笑っていました。その笑顔から私たちもたくさんの元気を頂きました。
(スリランカでの建築風景)
(スリランカで子どもたちと)
その約半年後、今度は2015年2月19日から3月3日までの約2週間、インドネシアに行きました。関西の大学生など13人のメンバーと現地に行き、2軒のレンガ造りの家の建設に携わりました。住居建築活動の他に、現地の小学校を訪問して現地の子どもたちと交流したり、観光を通してインドネシアの文化を学んだりもしました。現地の大工さんやスタッフの皆さんと現地の言葉でコミュニケーションを取りながら、レンガとセメントを使い、2軒の家を完成間近にまで進めることができました。スリランカでの活動と同じように、村の人々は常に笑顔で温かく私たちを迎えてくれました。
(インドネシアでの建築風景)
(インドネシアの子どもたちと)
(インドネシアでの小学校訪問)
以上2つのボランティア活動では、私たちが現地の人々のために何かしたいと思い訪れましたが、実際は現地の人々の心の温かさや素敵な笑顔に私たちが勇気づけられたことに気づきました。今回の活動に参加しなければ出会うことのできなかった人々や得ることのできなかった経験が、私たちの価値観や新しい世界を広げてくれました。活動後には、そのような私たちの思いや体験を伝え、だれかの何かのきっかけになるようにという思いで、支えてくれた方々や地域の大学生を招いて報告会を行いました。
このボランティアを通じて、家主さんたちの「大きな家に住む」という夢に携わり、喜びを共有できたことを、とてもうれしく思います。また、大学で勉強ができることを含め、整った環境で生活できることは、当たり前ではなく、幸せなことだと気づかされました。
英語英米文学科3年 三谷夏佳・友松咲