

カンボジアでのボランティア体験記:一歩を踏み出す勇気
2015.05.26
英語英米文学科の学生の中には、大学で培った高い英語力を発揮して、留学(STAYS)前後に独自に海外で活躍するものが多くいます。今回紹介する4年生の時末梨花さんもその一人です。彼女のカンボジアでのボランティア活動の体験記を以下ご覧ください。
私がこのホームページに自身の体験を掲載させていただく目的は、この記事が皆さんの「『自分』と『世界』を変えたいと思うきっかけづくり」になってくれればと思ったからです。この記事をご覧いただき、一人でも多くの方に「一歩を踏み出す勇気」を持っていただけると嬉しいです。
私がまず皆さんに伝えたいことは「迷ったらGO!」です。私は2014年8月中旬、「カンボジアの家族と家を建てよう8日間」というツアーに参加するため、一週間ほどカンボジアに滞在しました。私がこのツアーに参加したのは、カンボジアのことはカンボジアに行かないと分からないと思ったからです。しかしながら、最初は一人でカンボジアに行く勇気がなかったので、参加することを決断するまで一ヵ月かかりました。私が決断することができたのは、英文科の前学科長の中川先生が私たちによく言われていた「迷ったらGO!」が心の奥にあったからです。この言葉がなければ、私は行っていなかったと思います(もちろん「迷わずGO!」できたら一番ですが)。迷ったときに一歩踏み出せるか、この勇気が大事なのです。自ら動かなければ何も始まりません。
次に私が皆さんに伝えたいことは、「笑顔が人を繋ぐ」ということです。建築作業をしている最中に、近所の方々が手助けしてくださいました。近所の引越しを本気で手伝うことが、日本で考えられるでしょうか。彼らは、見知らぬ素人の私たちにでさえ作業方法を快く教えてくださいました。言葉も通じない私達と彼らを繋いでくれたのは、『笑顔』でした。笑顔が人と人を繋げてくれたのです。
笑いたいときに笑い、泣きたいときに泣き、したいことをしたいときにする。本来は自由であるのに、どこか気にして自分を出せない私は、これまでそれを環境や誰かのせいにしてきました。しかし、自分らしく生きているカンボジアの方々のはつらつとした姿をみたとき、自分を変えるチャンスであると感じました。彼らの飾らない生き方は素敵で羨ましかったのです。日本に帰ってからは、気張らない自分を出すことができるようになりました。彼らは私に自分を変えるきっかけを与えてくれました。私はこのツアーを通して自分を変えることができたと自信を持って言えます。
最後に、私自身の「世界を変えたいと思うきっかけづくり」という目的を果たすために皆さんにお伝えしたいことがあります。私は、「同じ世界に住むのだから、平等に暮らしたい」という考え方がカンボジアで生まれました。私は現在中学校の英語科教員を目指していますが、将来教師になった時、今回の経験をどう活かせるか考えました。「同じ世界に生きるひとりの人間として、皆が平等に暮らせるようにするにはどうすればよいのか」を、生徒自身が自然と考えられるきっかけを与えることが私の使命だと思っています。誰かに言われて人のことを考えるのではありません。自分で素直に人のことを思いやる時に、勝手に体が動いているものです。また、私はいつか必ず、カンボジアの子ども達に英語や日本語を教えるためにカンボジアに再び行くつもりです。日本とカンボジアの子ども達が「自分を変えたい」、「世界を変えたい」と思えるきっかけをつくることが私の最終的な夢です。
皆さんがこの記事を読んで、少しでも「一歩を踏み出す勇気」を感じてくれれば光栄です。