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令和6年度英語英米文学会講演会が開催されました

2024.12.02

  • 学科イベント

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11月14日(木)、令和6年度の英語英米文学会主催の講演会が開催されました。安田女子大学名誉教授である中川憲先生を講師にお迎えして、「わたしの英語遍歴」という題目にてご講演いただきました。STAYS留学中の2年生を除く英文科の全学生が参加をしました。

 

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講演は、2部構成となっており、第1部では、中川先生の小学校時代から中学、高校、大学、そして大学院で学ばれた21年間での「英語」との触れ合いをお話していただきました。小学校時代に教わった"Don't make a noise"、高松宮杯/全国中学校/英語弁論大会・中国四国高等学校英語弁論大会への参加、山岳部のメンバーとして全国大会へ出場、ESS主催コンテストで暗唱されたケネディ大統領の就任演説、シェークスピア劇と、先生の英語の学びの過程は多様なご活躍で彩られています。大学院でワーズワスを研究対象として選ばれたとのこと。先生の英語への愛とワーズワスは幸せな出会いと感じた者は多かったはずです。

 

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第2部では、先生が50年間教授された安田女子大学での思い出をお話いただきました。学友会・クラブ活動、そして海外引率と、先生が学生との関わりを何よりも大切にしてこられたことがエピソードからよく分かります。また、先生の数々の海外発表のお話もありました。著名な先生方との出会いも含めて、先生のご研究への熱意が聞いている者にも伝わってきます。例えば、『序曲』のワンフレーズ、"Even with a weight of pleasure"における "weight"と"pleasure"という奇異に感じる組み合わせから読解を進めたとされる研究をご紹介いただきました。英語を丁寧に読み解くことで初めて見えてくる言語の深みを学生達は感じたことでしょう。
講演の最後は、「厚かましさ」の大切さについてでした。先生は、英語では "daring"をそれにあてたいとのこと。「勇気を出してdaringであれ!」という先生の言葉は、英語と教育と研究に長い年月真摯に携わってこられた方からの言葉であるがゆえに学生達に強く響いたことでしょう。貴重なお話を有難うございました。

 

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以下、学生達の感想を一部紹介させていただきます。

 

(1年生)

・様々な学会に積極的に参加され、どこで色々な人に出会ったというお話しを聞き、私はなかなか積極的になれず挑戦したいという気持ちはあっても行動に移せないのですが、頑張ってみようと思いました。先生がおっしゃっていた「厚かましくも」ぐらい色々なことに挑戦していきたいです。「Daring」と「迷ったらGo」を悩んだ時には思い出し、一歩を踏み出していきたいです。

・英語を通して中川先生がされた経験は、どれも貴重で、興味深いと思いました。英語を通じて海外へ行ったり、学会に参加されたりと、実際にそういうことが経験できるのは素敵なことだと感じます。また、そういった経験から得られる出会いや偶然の出来事というものも人生の中で大切なものになっていくのだろうと思いました。今回のキーワードである「You must be daring.」という言葉を大切にして、これからの大学生活を過ごしていきたいと思います。

 

(3年生)

・中川先生の生い立ちから経歴までを事細かく聞くことができました。特に興味を持った話は、「3人のDavid」についてです。「人の縁」という不思議なことは本当に起きるもので、3人のDavidさんは中川先生の人生においても影響を与え、素晴らしい経験を一緒にされたのだなと思いました。7回言われた「厚かましくも」という言葉は、「恐れを知らず、勇敢にいこう」という意味が込められていることを学び、心に留めておこうと思います。

・英語を始めるきっかけは、きっと誰にもあり得るものであると考えました。そこから今こうして立派な名誉のある方になるためには、たくさんの勉強と努力があり、出会った方々にも恵まれていたのだと思います。アウトラインを示して、順序立ててお話しをしてくださったので、次はどうなるのだろうと話に引き込まれて聞きました。仕事第一の働き方は今は美徳とされていないけれど、中川先生のお話しを聞くと、人のために全力を尽くすことは本当に素晴らしいことなのだと感じました。アメリカでの生活や50年間安田の教員として生きてこられてという体験談を聞かせていただいて感じたのは、好奇心旺盛でハングリー精神をお持ちだということでした。私もそうでありたいと心から思います。

 

(4年生)

・日本だけでなく、海外で論文発表を行ってこられていて、英語に対する強い熱意を感じました。特に印象的だったのは、研究発表の聴衆が5人だった時に、諦めずに多くの人に聴いてもらおうと再度チャレンジされたことです。また、様々な国々を訪問されているからこそ体験することができたエピソードもとても興味深いものでした。私も、大学で学んだ英語を社会人になっても活かしていきたいと思います。

・中川先生の授業は3年生の時に受けさせていただいたこともあり、その時にもたくさんのお話しをしていただきました。今回、さらに詳しく中川先生の英語遍歴を知ることができ、とても興味深かったです。日本だけでなく、海外でもたくさんの発表を経験されており、驚きました。今回の講演でまた先生にお会いできて嬉しかったです。これからもどうぞお体に気を付けて、ご活躍ください。