

学科講演会:「弱者への視点」 高山守 東京大学名誉教授
2019.06.04
5月30日、2019年度のビジネス心理学科第一回講演会を行い、高山守 東京大学名誉教授に「弱者への視点~手話の世界を見てみよう~」と題して講演していただきました。そのなかで高山先生は、幸福のためには<物質的豊かさ>だけではなく<心の豊かさ>が重要であること。また、その<心の豊かさ>のためには、自分らしく自らの人生を生きること自体に価値があると問題提起されました。一般に弱者とみなされる障がい者も、決してかわいそうな存在ではなく自らの人生を自分らしく生きている存在です。仮に社会的に「強い」立場にある健常者が、「弱い」立場にあると決めつけて「障がい者を助けてあげるという意識」に立つとすれば、そのことが健常者と障がい者とが同じ人間同士としてかかわっていくことを妨げることになります。高山先生のお話に一同強い衝撃を受けるとともに、新たな視点を得て、自らを見直してみる講演会となりました。