

見学実習レポート⑤ JA広島市
2025.12.12
公共経営学科では、1年後期の「公共経営学概論演習」という科目で、それまで触れる機会のなかった機関を、将来の職業選択の一つとして意識した訪問をします。第3回目となる見学実習では、今年度の訪問先の中で唯一の金融機関となるJA広島市を訪問しました。
会場となったJA広島市矢野支店2階講堂で概要説明を受け、金融支店としての窓口の見学、農産物の販売拠点である農彩館を見学しました。金融支店の見学では、初めて見る内容に加え、保存される文書の多さやセキュリティへの配慮など、金融機関としての厳しさに触れました。農彩館では、販売用に小分けをしたり、精米や袋詰め体験を通して、普段食べている食材がどのようにして店頭に並ぶのかを学びました。


その後、3つ目の体験として、金融機関に勤めると最初に教えられる札勘(紙幣の枚数を数える技法)に挑戦しました。
学生達はアルバイトでお札を数えることはあっても、独特の扇形に広げる技法は初めてです。
職員の方の丁寧な指導により、しばらくすると上手に広げられる学生も出てきました。
意見交換と質問タイムでは、やり甲斐を感じたこと、いつどのような資格を取得したのかなど熱心に聞く姿がありました。今回、訪問した学生は、祖父母を含めて農業に携わっている家庭が皆無であったため、農業について改めて考えるよい機会になったようです。また、人事の方には勤務地や転勤について具体的な質問も上がっていました。
見学・体験の締め括りとして、Sさんが学生代表として訪問の感想とお礼を述べました。
見学後のレポートでは、初めて見るJAのリアルな姿について、もっと詳しく知りたくなったという前向きな意見が多く見られました。

▶Kさん
私はJA広島市に訪問させていただきました。JAと聞いて、今まで農協という名前のイメージが強かったのですが、地域の方々の暮らしに深く関わっていることがわかりました。特に、農業振興、日々の暮らし、財産設計などの総合事業があることを伺い、地域の人々の日常を支える活動の幅広さを知り、JAの果たす役割が思っていた以上に大きいことを感じました。今回の訪問を通して、JAでは、サービスを提供するだけではなく、地域の人たちが安心して生活できるように支える存在として成り立っていることがわかりました。
▶Oさん
今回JA広島矢野支店へ職場見学をしました。私は、JAには金融機関の印象を抱いていましたが、その見解が大きく変わりました。1番印象に残っているのは、精米体験です。精米機によって玄米が白米へと変わる様子を間近で見たのは初めてで、日常的に食べている米にも多くの工程があることを実感しました。また、3.00kgに小分けにして袋詰めする作業は細かい調節が必要で、農家の仕事の一端に触れたような感覚がありました。さらに、市場には多様な品種の米が並び、農産物の奥深さも知ることができました。また、料理教室や矢野町農業祭の開催のお話から、JAが地域のコミュニティを支える役割も担っていることが伝わってきました。
今回の職場見学では、JAが地域に深く寄り添う組織であると理解し、もっと身近な存在であったという気づきへに繋がりました。とても貴重な経験になったと感じます。