

行政と連携した地域課題解決プロジェクト2025in呉市 vol.2
2025.09.26
庁舎見学後、宿泊施設である「グリーンヒル郷原」に到着し、夕食・お風呂の後は、いよいよメインイベント「課題解決プレゼンテーション」の準備です。1年生は事前に提示された呉市の地域課題について、6月から上級生のサポートを受けながら協力して調査・検討をしてきました。同部屋のメンバーでノートパソコンを覗き込みながら、翌日の発表に向けた最終調整・発表練習に取り組みました。中にはずいぶん遅くまで頑張った班もあったようです。
翌朝、美味しい朝食をいただいた後は、研修室にて課題発表会です。司会は、2年生の岡本歩莉さんと佐々木柚奈さんの2人が務めました。今回のテーマは「人口減少対策」「行政サービスの維持」「防災対策」「産業振興」といずれも解決の難しい全国的な課題でしたが、それを「呉市」ならではの地域特性や特産物等に焦点をあて、ターゲットを絞り込み、実現可能性の高い提案に仕上げていきます。
1年生は入学してまだ半年ですが、それぞれ一所懸命に取り組んだ内容を発表してくれました。上級生はさすがと思わせる内容で、とても参考になり、来年は自分たちも「先輩たちみたいな発表をするぞ!」と思ってくれたのではないでしょうか。
発表会の会場には呉市役所人事課の職員さん2名にお越しいただき、それぞれの発表に対して大変丁寧に講評をしていただきました。見事「合格」の判定をいただいたチームもあり、6年目にしてようやくレベルがあがってきたことを実感しました。2年生・3年生は上級生としてプレッシャーがかかる中、丁寧に調査をしたうえで詳細なデータとともに具体策を提案できていました。
発表後は、待ちに待ったバーベキューハウスでのランチです。緊張も解け、充実感に包まれながらのBBQを通して、互いの努力を労いながら、チームの親睦を深めた2日間となりました。
この学科プログラムでは、市が直面している課題に触れ、その現状を知り、大学生である自分たちが考え得る解決策を提案するというミッションを達成することを目標としているため、それぞれのアイデアをぶつけ合い、ひとつにまとめていくという協同作業が求められます。その中では、求めるレベルや進めるペースなどの違いから葛藤も感じたことでしょう。一方で、仲間の意外な一面に気づき、その貢献に助けられた面もあったと思います。
多くの学生が「参加してよかった」「イメージが変わった」「改めて公務員を目指すことの意義を実感した」と語っており、今回の宿泊研修はその意識変容があったことだけでも大成功でした。
後期からは、いよいよ「公共経営学概論演習」にて見学実習が始まります。民間企業を含む11の機関を訪問し、多岐にわたる公共性の高い仕事について学び、自らの進路について具体的なイメージを描いていきます。これらの実習を通して、これまで漠然としていた「公務員」というイメージを確かなものにしていき、希望する進路の実現に向けたモチベーションの向上に繋げてくれることを願っています。