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花だより(お彼岸) -「白い」彼岸花が満開です!-

2022.10.17

  • 学科コラム

秋、田畑のあぜ道や川の土手に咲く彼岸花に、白い種類もあることをご存知でしょうか。彼岸花は赤が一般的で白は珍しいものですが、いま薬草園(温室のある第二圃場)に群生し、開花時期を迎えています。この白い彼岸花の学名はLycoris albifloraでシロバナマンジュシャゲと呼ばれ、開花時期は9月~10月となります。彼岸花は、多年球根植物で種を作らず球根だけで増えますが(染色体が三倍体)、この球根には毒性物質があり、食べると嘔吐や下痢を起こすので注意が必要です。一方、この球根や花から得られるアルカロイドは、アルツハイマー型認知症の治療薬(ガランタミン)として臨床現場で用いられています。
日本全国に生息している一般的な赤い彼岸花と違い、白い彼岸花はおもに九州に自生し、繁殖力が弱い花と言われています。赤い彼岸花が原種ですが、赤と白以外にもショウキズイセンと呼ばれる黄色い彼岸花も知られています。是非、薬草園を訪れてみてください。

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    (シロバナマンジュシャゲの群生)
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    (赤と白のコントラストが見ごとです)