

花だより2023 ~温室の花(4月):ニチニチソウとテイキンザクラ~
2023.04.24
本学の薬用植物園には、第二圃場に面して温室があり、そこでは暖かい地域の植物を栽培しています。その中で、いま、ニチニチソウとテイキンザクラが花を咲かせています。ニチニチソウ(日日草)はマダガスカルが原産の園芸種として好まれる一年草ですが、温室栽培すると多年草として楽しめます。日本でも沖縄や八重山諸島等では大きくなった日日草が道端に咲いているのをご覧になった方も多いと思います。この可憐な花を咲かせる日日草は、全草に抗ガン剤として利用されるアルカロイド(ビンブラスチン、ビンクリスチン)を成分として含む重要な薬用植物でもあります。春のキャンパスフェアでは、植物園に展示しますので多年草化した日日草をご覧にお越しください。
一方のテイキンザクラ(提琴桜)は、常緑の小低木で今花盛りを迎えています。沖縄などの公園や庭先でよく見かける植物ですが、原産は西インド諸島やキューバとなります。花弁が5枚で桜の形に似ていること、また、葉の形がバイオリン(提琴はバイオリンのこと)に似ていることが名前の由来となっています。また、第一圃場では、鮮やかな紅色の牡丹の花が咲き始めています(昨年度ホームページ(5月)で紹介)。
多年草化したニチニチソウ
葉がバイオリンに見えるテイキンザクラ