

在宅看護学 在宅看護における家族ケアに関する研究
在宅看護学は、居宅(家など)で疾病や障害をかかえながら生活している療養者とその家族が、その人らしくより質の高い生活が送れるよう支える看護の分野です。在宅看護学では、生活の場で看護ケアを実践するために必要な基礎知識や技術を教授します。また、在宅療養者や家族を社会的に支える保健、医療、福祉・介護の制度や仕組み、たとえば介護保険制度などについて学びます。さらに誰もがいつでもどこでも安心して療養できる地域のシステムづくりを探求します。
広島大学医学部付属看護学校を卒業後、広島大学病院で看護師、看護部長兼副病院長として臨床看護に従事。この間、看護基礎教育に従事したことを契機にラ・トローブ大学(オーストラリア)でMaster of Nursing Sutdiesを修めた後、広島大学大学院に進学し、看護管理の研究に取り組んできた。
担当分野:成人看護学、看護管理 研究:看護管理に関すること
成人看護学は15歳以上の成人期にある人が健康を害した場合におこる、肉体的・精神的・社会的影響に対して、本人とその家族が回復あるいは安寧を求める過程を医学的知識や看護理論、技術を用いて支援することを学ぶ分野です。成人期の特徴として、社会と密接に関わる年代であり、社会や家庭内で複数の役割を担っていることがあげられます。その人々の健康を維持すること、健康を害することを予防することも学びます。他の領域に比べて臨地実習や必須学修内容の単位も多い分野です。
疾病論、疫学、保健統計学、公衆衛生看護学
「疾病論」「疫学」「保健統計学」「公衆衛生看護学」を担当しています。「疾病論」では患者の看護を行う際の応用力を養うことを目指し、疾病(しっぺい=病気)について基本的な医学的知識を教授します。人間集団を対象とした健康の維持・増進及び疾病予防・制御を目的とした「公衆衛生学」の領域である「疫学」及び「保健統計学」では、疾病の発生の要因や発生の予防するために、どのようにアプローチしたらよいかを教授し、個々の患者への看護の実践に活かすことを目指しています。「公衆衛生看護学」は、公衆衛生学を基盤とした看護活動を学び、広い視野を持つ保健師の育成を目指します。
基礎看護学教育に従事。研究では主に看護管理及び看護実践能力に関する研究を実施中。
基礎看護学領域では、看護の基本となる概念や理論、そして看護に必要な基礎技術を教授しています。例えば看護技術演習では、学生が小グループに分かれ、互いに看護師・患者役を担いながら対象者の日常生活を援助する技術や診療を補助するための技術を学んでいます。
また基礎看護学領域では、より良い看護技術・ケア提供の在り方を探究する研究や、効果的な看護教育の在り方に関する研究、そして人材育成・管理に関する研究を行っています。最年では、看護実践を支える能力を向上させる因子として、看護師のパーソナリティと職場環境の適合度、そして職場での学習経験度に着目して研究を行っています。