

日本体育大学卒業、広島大学大学院学校教育研究科修了(修士)。広島県立竹原高校、広島大学附属小学校、安田女子短期大学を経て現職。実践研究を基に体育科教育を追究し続け、著書、教育雑誌等への執筆も多数、文部科学省体育研修会講師をはじめ広島県内外で多くの研修会講師を務めるなど小学校体育科教育をリードしている。
小学校教育を中心とした体育科授業づくりについての理論と実践の統一を目指す。
子どもたちが生き生きとし、先生自身も活気に満ちた勢いのある授業は、学習の目標・内容が明確で、子どもたち自身が課題をしっかり持って主体的に取り組んでいる授業である。教師は教えたいことを明確に持ち、働きかけによってそれを子ども自身が学びたいことにする過程を展開するとともに、問いかけや場の設定、言葉かけなどの工夫により学習を方向づけたり、活動を取り上げて刻々に評価したりする教師活動が良い授業をつくる基本と考えている。それを支えるためには、学級が学び合う集団になっていることが重要である。体育科授業づくりの基盤をそのように考え、全教科共通、または体育科独自の指導内容や方法を見出していくことを研究課題としている。
広島大学教育学部卒業、同大学院教育学研究科博士課程前期修了、博士課程後期単位修得退学、博士(教育学)。鳴門教育大学、広島大学で37年勤務し、23年4月本学着任。広島大学在任中には、教育学部長、大学院教育学研究科長、副学長などを務め、文部科学省中央教育審議会専門委員、文部科学省大学設置・学校法人審議会専門委員なども務めた。
社会認識教育学分野における、教科論、カリキュラム論、授業論、評価論、教師論など
学習評価の視点から学力論や教科の理念を考察することを研究の中核としてきた。評価論の研究では、多様な学力論を展開するアメリカ社会科における学習評価研究の発掘とその分析により、各社会科学力論に対応した学習評価の実態とその特質・課題を明らかにし、一教科としての社会科学習評価法の確立過程とその到達点を歴史的に検討し、社会科の理念実現過程を考察した。
授業論の研究では、多様な社会科授業観を具体化している典型的な授業の授業展開、授業構成の原理、そこでの社会のわかり方に対する考えなどを分析している。それを踏まえ、授業観の視点から教師としての成長や教師教育にも考察を広げている。
広島大学卒業・広島大学大学院修了。広島県内公立小学校を経て広島大学附属東雲小・中学校で12年勤めた後、2016年から富山大学人間発達科学部で小・中・高等学校の教員養成に従事。2020年4月、安田女子大学に着任。博士(教育学)。現在は国内外の研究者と共同して主にESD関連の研究と教育に取り組んでいる。
理科教育学 -子どもが理科を学ぶ意義を考える・学習内容と方法に精通する-
理科教育学は、よりよい理科教育のあり方を研究する学問で、その領域は理科教育史、諸外国の科学・理科教育、学習心理、教育評価、教員養成、学習内容、学習指導法、環境教育など多様です。教員養成段階では、これらの知見を踏まえて、「子どもたちはなぜ理科を学ぶのか」について今の時点での自分なりの考えを整理することがまず重要です。加えて、科学的知識や科学についての知識など理科の学習内容についての理解を深めるとともに、学習方法論や学習評価、子どもたちの認知等についても学びます。これらの学習を通じて各々の理科教育観の形成し授業づくりのための“引き出し”を増やすことに努めています。
福岡教育大学小学校教員養成課程卒業、広島大学大学院学校教育研究科修士課程及び広島大学大学院教育学研究科博士課程修了。修士(教育学)・博士(心理学)。安田女子短期大学保育科で保育者養成に携わる傍ら2010~2019年広島大学大学院教育学研究科附属教育実践総合センターで学習相談を担当。学校心理士・公認心理師。
子どもの学びを支える心理学
人間は、乳幼児期から高齢期まで生涯にわたって発達し、学び続けることができる存在であり、発達心理学や教育心理学は、そのような発達のみちすじと学びのしくみを明らかにしようとする学問です。教育基本法の中に、「…社会において自立的に生きる基礎を培い、」という言葉がありますが、社会における「自立」とは、自分一人の力ですべてをやることではなく、必要な時には周囲の人の力も借りながら自分の力を存分に発揮していくことではないでしょうか。自立した人間であるためには、心の根っこのところに、自分自身と自分を取り巻く世界を信頼する感覚が必要です。目には見えない感覚を大切にする姿勢と、科学的客観的な視点とのバランスを常に探りながら、育ちと学びのプロセスに向きあっていきたいと思います。
長崎大学卒業、福岡教育大学大学院修了。第9回飯塚新人音楽コンクールピアノ部門入賞。ヤマハ音楽財団より海外留学生奨学金を受け1991年よりドイツハンブルクコンセルヴァトリウムに留学。1994年にはブレーメン芸術大学の国際音楽アカデミーを修了。長崎大学教育学部音楽科及び福岡教育大学音楽科講師、安田女子短期大学教授を経て、2025年より現職。
ピアノ演奏学、ピアノ構造学、音楽教育学
音楽表現の分野を担当しています。これまで、「体験活動を伴う質の高い効果的な表現教育」を目的に、オリジナルミュージカルの制作と表現の学習が与える効果についての研究を行ってきました。これは、学生自身でオリジナルミュージカルを制作し、「表現」の背景となる学問的基盤を踏まえながら、音楽的専門性を養う課題に向き合い、最終的には教育現場に対しての音楽表現のアイデアを提示することができるようになるという研究です。
一方、演奏家としては、オーケストラとの協演、九州交響楽団やNHK交響楽団のメンバーとの室内楽、ソロのリサイタルなど多くの演奏活動をやってきました。また、ベートーヴェンのピアノソナタについての研究や講演などの活動もしています。演奏することと教えることが私の仕事です。
京都大学大学院文学研究科・神戸大学大学院教育学研究科修了。生涯にわたっての言葉の学びについて関心を持っている。領域は国語教育全般。
臨床国語教育
私は、中学・高校教員の経験、予備校教員の経験、言語学の研究、教育学の研究、さらに演劇や仏教の研究など、幅広い分野に関心と経験を持ち、そこで得た知見を、生涯にわたっての言葉の学びに活かすことを考えています。一生涯を支える言葉の力を育てるために、幼児期や学校教育においてどうすればいいかについてこれからも考えていきたいです。
生まれは長崎です。大学から広島に来て、そのまま住み着いてしまいました。大学生の頃は数学教師として田舎に帰ろうと考えていましたが、現実はそのようにはなりませんでした。公立高校の数学教師を経た後、本学科に赴任し、現在に至っています。
算数科教育です。算数が子どもの成長にどのように役に立つのかに関心があります。
算数科は「よみ・かき・けいさん」として小学校の教科として重要な位置を占めています。算数科は答えが明白であり、しかも、教える内容がはっきりしていることから教えやすい教科と考えられているようです。しかし、算数の問題を解くことと教えることの間には大きな隔たりがあります。例えば、分数のわり算は分母と分子をひっくり返して掛ければよいと教わりますが、なぜひっくり返して掛けるのかと子どもに聞かれたとき、うまく答えることが出来る大人は多くありません。計算はできても、その意味がよく分からないというのは好ましくないですよね。では、どうすればよいのかを考えるのが算数教育という分野です。
広島大学教育学部卒業、広島大学大学院修了。博士(教育学)。文部省交換留学生として1991〜1992年に英国オックスフォード大学に留学。2000年より安田女子大学英語英米文学科に着任、2018年度より児童教育学科にて初等教員養成にあたっている。
小学校英語教育における理論と実践
英語教育学では、英語を学ぶことの意義、言語政策、言語習得のメカニズム、教材論、指導論、また教授者に求められる資質能力など、実に幅広い内容を学びます。自分の母語とは異なる言語を学び、使うということは、人格の陶冶、および国際社会への参加・貢献という点で非常に大きな意義をもっています。児童が身体、こころ、頭を使って、自分とは異なる人々を理解し、受容できるようになることは、万人にとって大切なことであり、この点で英語教育学の果たすべき役割は大きいと言えます。特に初等教育における英語教育は外国語との出逢いを提供するものであり、児童の健やかな成長に大きく寄与するものだと言えるでしょう。
広島大学卒業、同大学院修了。1976年4月以来、愛媛大学で10年間、広島大学・同大学院で29年間勤めた後、2015年4月安田女子大学に着任。合計45年間、小・中・高等学校の国語科教員養成に従事。広島大学附属小学校で校長を併任。博士(教育学)。
言葉と文学について学び、その効果的な教え方を追究する国語教育学研究
国語教育学は、小・中・高等学校で行われている国語科教育のより良いあり方を研究する学問です。国語教育の目標論・内容論・方法論・評価論などを追究しています。国語教育は、国語と教育、その両面から成り立っています。国語としては、教育内容(言葉・文学など)について確かに、豊かに、深く習得していきます。教育としては、学習者(児童・生徒)の発達・特性などについて適切に把握・理解し、それに見合った効果的な教育方法について考究していきます。その基礎として、言語学・日本語学・日本文学、そして教育学・心理学など、国語教師として身につけておくべき知識・教養を幅広く学びます。優れた国語教師として、教育現場で活躍できる人材の養成に努めています。
広島大学大学院理学研究科博士課程修了。博士(理学)。慶應義塾大学助手などを経て現職。専門は分子生物学、発生生物学。南極観測や深海調査(「しんかい2000」潜航研究)など、極限環境生物調査の経験多数。現在は、地域の自然(環境、生き物)の魅力に気付く理科・生活科の教材や実験法、環境づくりについて研究中。
「理科」「生活科」 自然環境や生物に関わる分野(生命・地球分野)を担当しています。
小学校の理科や生活科の授業で、児童は、飼育・栽培や観察・実験などの体験的な学習活動を通して、身近な自然の事物・現象を理解します。楽しみながら繰り返し自然と関わることで、様々な問題を科学的に解決できる力と、命を大切に思い他者を尊重する気持ちや自然を愛する気持ちが育ちます。
理科、生活科教育の基礎となる専門科目では、まず、教員を目指す皆さん自身が生き物に直接触れて知識や体験を積み、自然の面白さや魅力を楽しみます。その上で、様々な教材、授業法、授業環境づくりを「自分が」「やってみて」「工夫しながら」、児童の特性に合わせた楽しい授業を実現するための実践力を身に付けます。
広島県出身。広島大学教育学部卒業、広島大学大学院教育学研究科博士課程後期修了、博士(教育学)。2010年広島体育学会学会奨励賞受賞。滋賀大学教育学部で7年間勤めた後、2019年4月より安田女子大学に着任。日本スポーツ教育学会理事、日本体育科教育学会理事。
体育科教育学 ~学び合い育ち合う学習集団・教師集団~
体育科教育学は、よりよい体育授業の創造を目指して、教科の目標‐内容‐方法‐評価の関連について追究するとともに、教師‐教材‐子ども(集団)から成る授業のあり方を探究する複合的な学問領域です。優れた体育実践の分析を通して、運動の得意な子も苦手な子も、「みんながみんなでうまくなる」授業づくりの原理・原則を明らかにすることを研究課題としています。また、優れた教育実践を支える小学校教師の授業力量の形成過程や、教員相互が授業力量を磨き合い高め合う教師集団についての研究も行っています。
広島大学教育学部卒業、広島大学大学院修了。博士(教育学)。山口大学教育学部を経て2023年度より現職。
授業成立にとっての学級の意味に関する研究
専門は教育方法学ですが、特に、授業を行う上での学級が持つ意味について研究をしています。一般的に学校での授業は学級という場で行われますが、一体それはなぜなのか、いつ頃からそれが行われるようになったのか、これからもそれでよいのか…といった問いが主要な関心です。特に、オンライン授業やタブレットPCでの個別的な学びができるようになった現代に、学級の仲間と同じ内容を同時に学ぶ意味とは何なのかが問われています。社会や子どもの変化をふまえながら、学級というシステムの可能性と課題を探っていきたいと思っています。
日本体育大学卒業。広島市立小学校で21年養護教諭勤務。1997年4月から広島市教育委員会で養護教諭初の指導主事を務める。2004年から広島市立小学校で教頭・校長を7年勤務の後、岡山大学大学院教育学研究科教授として着任。7年間勤務し、2020年4月から安田女子大学にて、養護教諭養成に従事している。
学校保健と児童生徒を守り育てるための危機管理及び健康相談活動の学問構築を研究。
学校保健は、児童生徒の健康の保持増進を目的とし、保健教育と保健管理の取組に、組織活動の充実を通してその効果を上げる実践力を養う学問です。教員が、一人一人の児童生徒が生涯にわたり、自己管理能力を身に着けることの指導力は、学級経営上不可欠の要素です。また、養護教諭を目指す人の、実践力や予期せぬ事故や事件遭遇した児童生徒への対応力を、多くの演習等で経験により、着実に身に着けることができます。中でも、健康相談活動の理論と方法においては、学校生活の中で心のケアを必要とする児童生徒にいち早く気づく感性を養い、支援の計画を立てたり、治療を必要とする場合は、関係機関との連携をつないだりする学問です。
広島大学卒業。広島市立小学校、広島大学附属東雲小学校に勤務。理科教育、学校経営を中心に研究を進め、言語・数理運用科の開発にも関わった。校長時代には全国連合小学校長会理事を務めた。2023年度より現職。
教育実習や教職に向けての実践的知識や技能について
社会が大きく変化し、未来を予測することが困難な時代、教育や教師をめぐる環境も大きく変化しています。未来を生きる子どもたちを育てるために、これからの教師が必要とされる力は何なのか。教育実習や教員採用に向けて、実際の教育現場で必要となる知識や技能を考えていきます。