カナダと言えば雄大な自然です。SEECでは、カナダの自然とかかわる学びもたくさんプログラムされています。第五回目のレポートは「カナダの自然」です。具体的には自然体験ができる場所への訪問と、授業の中での学び、カナダの自然の全体像を学べるロイヤルブリティッシュコロンビア博物館への訪問です。
ビクトリアは、海に面した街でバンクーバー島の南端に位置しています。バンクーバー島へ訪れるために、2月10日にシドニーにスクールバスで行きました。シドニーはビクトリアでは人気の観光スポットですが、日本の旅行ガイドにはほとんど掲載されていません。水族館もあり、大きな通りにはお土産店や美味しそうなスイーツのお店も並ぶ海沿いの街です。しかし、あまりの寒さに学生は海には行かず、ホットチョコレート店へ直行。まずは体を温めて街の散策にでかけました。
山と川への自然体験は、2月17日にゴールデンストリーム公園に行きました。美しい川がある森の公園です。たくさんの鮭が産卵の為にこの川に戻り、その鮭を狙って多くの鳥やクマが集まるという森を歩きます。「もののけ姫」の森を歩く気分です。大きな木や土の上には、びっしりとしたフカフカの苔が生えています。日本では見られない緑色の幹をした木といっしょに記念撮影です。この日も体を温めてくれたのはたき火で焼いてとろけたマシュマロ。ビスケットと挟んで頂きました。
英語の授業の中でも、2月24日のエリオット先生の講義でも、カナダの自然やそれを取り入れた「森の幼稚園」の実践について学びました。
2月24日に訪問したロイヤルブリティッシュコロンビア博物館では、カナダの自然史をジオラマのような展示で学びました。まるでカナダの自然の森や海沿いを歩いているかのような展示物の中を歩きます。日本と違うのは写真撮影が認められていることです。学生が一番興奮したのは、入り口に展示してあったマンモス。マンモスの化石もたくさん発見されているのがバンクーバー島なのだそうです。

シドニーの街は、海がすぐそばです。この日は雪が降った翌日で、海も氷があり、カモメも寒そうです。もちろん、学生も「さむーい」といって海にはなかなか近づけませんでした。

シドニーの海風に冷えた体を温めてくれたのはホットチョコレート。ものすごく甘く、しかもホイップクリーム付きで、日本のものの2倍近い大きさ。無言でただただ味わっています。

ホットチョコレートで温まった身体でしたが、スクールバスがなかなか来ない。再び、「さむーい!」と叫んでいたら、シドニー水族館の受付のお兄さんが「バスが来るまでお店の中に入っていてもいいよ」って天使の声が。急に記念撮影会になりました。もちろん、優しいお兄さんへ写真撮影の許可と、ホームページへの掲載の了承も、引率の西川ひろ子先生がしてくださいました。西川先生はお礼を込めて、海の動物たちのパズルを2つ買っていました。

CA(キャンパスアシスタント)のダニエルさんの後ろを一列になってゴールデンストリーム公園の森の中を歩きます。こんなところで迷子になってしまったら帰れません。たくさん写真を撮りたい気分を我慢して、森の中を進みました。

ゴールデンストリーム公園の真ん中を流れる澄み切った川です。11月には鮭でいっぱいになる川なのだそうです。それを狙ってワシやイーグルやクマも集まります。個人的には鮭が上る姿は見たいのですが、イーグルにもクマにも出会いたくはないです。

苔でびっちり覆われている大木と記念撮影。森の妖精になった気分です。引率の先生も紛れています。それにしても、苔がふさふさで、木から毛が生えているように見えるくらいです。かなり鮮やかな緑色なので、日本の苔とは全く違います。

森の中を歩いて冷えた体は、温かくとろりと溶けたマシュマロで温めます。薪の何とも言えない暖かさと甘い香りで、マシュマロを焼くこと自体が癒しになっています。

溶けたマシュマロを甘いクラッカーの上にのせ、更にチョコレートを挟んでいただきます。もう、本当に甘い。しかも美味しい。少しくらいマシュマロが焦げても気にならないくらい夢中で食べました。

大自然の中、お腹も心も満たされて、スクールバスの前で記念撮影です。後ろの黄色いバスがスクールバスです。乗る時に名前を書いて、帰りに再び乗る際に、自分の名前の横にチェックを入れます。誰も乗り遅れずに帰れましたよっていう工夫です。

森の幼稚園やカナダの公園などについて、2月23日にエリオット先生から講義をしていただきました。なんと、カナダでは、人間の公園にクマの子どもが遊びに来ることがあるそうです。それがカナダなのだそうです。