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児童教育学科 学部・大学院5年一貫コースでの学び

2024.08.19

  • 学科紹介

児童教育学科では学部を4年間、大学院博士前期課程を1年間の計5年で修了できる「学部・大学院5年一貫コース」があります(以下「一貫コース」)。これは小学校教員を希望する学生を対象に1年次の選考を経て進むコースです。このコースを修了すると小学校教諭一種免許状ならび小学校教諭専修免許状を取得することができます(またこれに加えて、中学校教諭一種免許状(国語または英語)を取得することが可能です)。

今年度(2024年度)、一貫コースの一期生が4年生となりました。学部・大学院5年一貫コースは「教育実践」と「英語教育実践」の2つの領域に分かれるのですが、今年の一貫コース4年生は全員「英語教育実践」を選択しています。「英語教育実践」では4年次後期に5ヵ月間、米国カリフォルニア州にあるカリフォルニア大学デイヴィス校 (University of California, Davis:通称 UC Davis) で英語を学びつつ、教育に関する実地研究を行い、帰国後に約1年弱をかけて修士論文を執筆します。

一貫コースでは大学院を1年間で修了させるために、大学院科目の一部を4年次で履修することになっています。現在私のゼミに所属する一貫コースの学生は米国留学に備え、大学院科目(「教育学特別研究Ⅰ」「児童英語教育学特論」)で論文構想に関する議論や洋書講読を行っています。卒業論文・修士論文における彼女達の研究テーマですが、英語の読み書きに困難を抱える児童への支援における日米比較、米国における言語教師の信念研究、米国の言語教育(Language artsや第2言語としての英語)における教材の特徴やその活用法といった内容で、米国での調査活動を前提とした非常に野心的なものとなっています。

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大学院科目で読んでいる(および読む予定の)教科書です。

米国滞在中はUC Davisの語学教育機関で英語を学ぶとともに、UC Davisの教育担当スタッフからの支援・指導も得ながら現地の小学校を訪問し、授業観察や聞き取り調査を行う予定です。そして米国で得られた知見を生かして卒業論文、そして帰国後には修士論文の執筆を行うことになります。米国という異文化で学生は苦労しながら自らの研究を続け、よりたくましく自立した学び手へと成長することになります。

学部・大学院での深い学び、そして海外での学術・研究体験は、今後の教員生活においてもかけがえのない財産となります。児童教育学科では学生の学修体験をより良いものとするため、学科の教育内容のさらなる充実を図っています。教育の世界は課題山積ですが、児童教育学科の学生には大学での学びを通じて子どもたちに愛される立派な教員として活躍してほしいと願っています。(平本哲嗣)