

人権教育特別講話「これからの保育に求められる子ども観と倫理観」
2026.02.17
幼児教育学科人権教育特別講話が教育講話Ⅳと兼ねて、2025年12月23日火曜日に実施されました。講演題目は「これからの保育に求められる子ども観と倫理観」で、講師は和洋女子大学教授・矢藤誠慈郎先生でした。矢藤先生は、全国保育士養成協議会常任理事であり、保育者の専門性の開発、保育現場におけるチームマネジメントとリーダーシップ、幼児教育制度の国際比較(特に韓国との比較研究)に関する研究実績で著名です。
講義の冒頭に園における事故や虐待は子どもにとって深刻な事態であり、その要因には保育観や保育法の誤りなどの保育の質と、不適切なコミュニケーションや事なかれ主義といった組織の問題があると指摘されました。

また、「教育とは」では、教育とは逆の不当な支配について語られました。支配とは、心理的ダメージを与えて無力化し、服従させること、理解させ、怖がらせ、圧力を与え、不安にさせ、察することを求め、暴力に訴えることであり、権力者が何を求めているかを考え、言われた通りにすることを促し、他律的な人に育ってしまい、ものごとを変えようとしない人に育ち、保育の質が低下し、リスクを増加させてしまうと訴えられました。
最後の「保育者の専門性」では保育者に必要な専門性の基本として、子ども達の力を信頼する、成長の芽生えを見つけ出す、子どもの発信をたくさん捉える、子どもを理解しようとする、理解者や共同作業者など様々な役割を果たす、子どもを比較しない、先入観や偏見を避ける、それらを省察し、少しずつ向上し、成長していこうとする姿勢、仲間とともに学び合う姿勢を紹介されました。

学生からは、「虐待等は保育者の待遇やストレスによるものではなく、保育者の知識、理解が足りていないこと、組織のあり方に問題があること、支配の延長に暴力があること、保育者が子どもを理解することが大切であることが印象に残りました。」「幼児期の終わりに育ってほしい姿はそれぞれの人生を幸せに生きる力を育てるプロセスであることが印象に残っています」など多くの感想が寄せられました
【文責:西川ひろ子】