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海外日本語インターンプログラム(タイ、スィーパトゥム大学)を終えて

2018.10.18

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英語英米文学科では、「日本語教員資格」が取得できます。取得を目指している学生の中には、選ばれて「海外日本語インターンプログラム」に参加をする者もいます。2018年の夏、そうした「海外日本語インターンプログラム」に参加し、タイで活動をしてきた3年生の山地香菜さんが、体験談を寄せてくれました。以下、紹介いたします。



海外日本語インターンプログラム(タイ、スィーパトゥム大学)を終えて

英語英米文学科 3年 山地香菜
2018年 10月 8日

私は2018年の8月23日から9月18日の約1カ月間、タイのスィーパトゥム大学の日本語学習者にティーチングアシスタントとして日本語を教えに行きました。私は一年生の後期から日本語教師の資格を取得するために、その必修科目をとり続けています。これまで学んできたことを実際に活用するとともに、自分自身に足りない部分を見つけて、どのようにして日本語教師が授業をするのかを実際に経験したいと思い、応募をしました。日本語を日本語学習者の前に立って教えたことがなかったので、不安は大きかったのですが、とても実りのある経験をすることができました。参加前と後では、まるで、カラカラだったスポンジが多くのことを経験し、吸収して重いスポンジに変わったかのようです。こうした一カ月間の貴重な体験について、ここでは3つのポイントに絞ってお話ししようと思います。

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( 1)自分の改善点の発見

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一つ目は、自分の改善点を発見したことです。これまで、授業の内容を考えたり、それを生徒の前で発表をしたりしたことがなかったため、多くの改善点を見つけることができました。授業にもよりますが、20分から2時間ほどの時間をいただき、その時間の中で学生の日本語のレベルに合わせ、アクティビティーや日本の文化、接客の用語などをパワーポイントにまとめて教えます。この中で特に難しかったのが、いかに分かりやすく端的に教えたい内容を伝えるかです。もともと、自分の言葉で伝えたいことをまとめるのが苦手な私は、大きな壁にぶつかったような気分になりました。しかし、弱点を克服する素晴らしいチャンスだと思い、苦手なことを避けないで向き合いました。

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(広島の原爆と平和について話している様子)


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(鶴の折り方を教えている様子)


(2)改善点の克服

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二つ目は、その改善点をどのように克服したかです。私の直していかなくてはいけないところについては、指導してくださった先生の授業の仕方を真似したり、先生からの助言をもとに授業の仕方を改善したりして、自分のできることの幅を広げていきました。タイの学生はみんな真剣に授業に参加してくれます。そして、私が教えた言葉や日本の遊びを授業外でもしてくれました。それがとてもうれしく、自分の自信にもつながっていきました。ここで学んだことは、どのように自分の弱点と向き合い、解決に向けて動いていくかです。

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(一年生に動物の名前を教えている様子)


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(「動物かるた」をしている様子)


(3)タイの文化

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(三年生の学生達とアユタヤに行った時の様子)


平日は大学に行き、授業を行ったり、見学をしたりしていました。そして、放課後や休日には、現地の大学生がタイ料理のお店やマーケットに連れて行ってくれたり、タイの昔が残っている「アユタヤ」に連れて行ってくれたりして、タイの文化にたくさん触れることができました。毎日のように違う言語を話すことは大変であるはずなのに、日本語を使ってタイの伝統的な文化や歴史、さらに若者の流行の話までしてくれました。私はタイに来る前から、タイは「微笑みの国」と言われているのを知っていましたが、まさにその通りだと思いました。この一か月の研修ですべてが楽しく充実した生活を送ることができたのは、紛れもなくタイの文化である「やさしさ」に触れたからだと思います。

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(学生達と夕食に出かけた時の様子)


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(「日本のお祭り」を大学で行った時の様子)


この研修で、私は日本語教師のやりがいを強く感じることができました。さらに、自分自身が克服しなければいけない点を認識し、様々な奥深いタイの文化にも触れることができました。これらの素晴らしい経験を、日本語教員資格の取得を目指すために、共に頑張っている友人にも共有し、切磋琢磨していきたいと思います。