

カナダの高校での日本語教育インターンシップを終えて
2015.10.14
英語英米文学科では、日本語教員資格が取得できます。また、海外派遣インターシップに応募して参加する学生達も毎年います。
4年生の吉田佳代さんは、平成26年度日本語教育インターン派遣生に選ばれて、平成26年8月から平成27年7月までの一年間カナダに派遣され、10か月間はレッドディア・パブリックスクール リンゼイ・サーバー総合高等学校で、日本語授業および文化学習のサポートを行いました。この貴重な日本語教育の体験について、以下のような記事を寄せてくれました。紹介いたします。
写真は 「はちまき作り」。休憩時間に、授業で教えたはちまきを生徒と作りました。
私は2014年の8月から2015年の7月まで、国際交流機関の海外派遣インターンに参加し、日本語教員アシスタントとしてカナダでアシスタントティーチャーをさせて頂きました。応募のきっかけは、「日本語教員になってみたい」というぼんやりとした夢でした。しかし今では、「日本語教員になりたい」というはっきりとした夢に変わりました。
カナダで過ごした一年間は、充実していて、たくさんの事を吸収し、自分の将来への夢を見つける機会となった、とても貴重な時間でした。
[初めて参加したクラス] まだ生徒とも仲良くなくて、話すのも緊張していました。
私はカナダのレッドディアという小さな町で中学三年生から高校三年生の生徒と一緒に勉強をしてきました。始めはアシスタントとして現地の先生と一緒に授業を教えて来ましたが、生活に慣れてくると、中学三年生、高校二年生、高校三年生と3クラスを先生として担当させてもらいました。
アシスタントの時は、授業前に日本文化の発表を行ったり、授業に追いついていない生徒に勉強を教えたり、授業中の補充教材やアクティビティーの作成などをさせていただきました。授業の補充教材やアクティビティーの作成には毎日とても時間がかかりました。生徒に今どの教材が必要かを考えて作成したり、新しいアクティビティーを考えては現地の先生に確認してもらい、修正しては、また確認という繰り返しで、それだけで一日を費やすこともありました。それを繰り返すうちに、先生方が生徒のためにたくさんの時間を費やしてくださっていた事を学び、自分が生徒だった頃の未熟な行動を反省する機会にもなったように思います。
[授業風景] 授業に慣れても、いつも緊張していました。
日本語スキットコンテストで三位
学校の様子は日本とは異なっている事が多く、授業中に音楽を聴いていたり、お菓子を食べていたり、また、アニメが好きな生徒はコスプレをしてきたり、私には日々驚きの連続でした。日本の授業風景とは全く違いましたが、生徒は常に積極的で、たくさんの質問を投げかけてくれるなど、日本語を勉強する姿勢、好きな事をしている生徒の姿は輝いていました。こんなに興味を持って日本語の授業を受けてくれている生徒たちのためにも良い授業をしようという大きな励みにもなりました。
また、生徒には日本の授業スタイルを教え、授業前後には挨拶をしたり、授業中は音楽を聴かないなど、日本の文化とカナダの文化両方取り入れて行う授業は本当に新鮮でした。他国の文化を学び、同時に自国の文化を見直す事ができるとてもよい機会だったと思います。
[卒業式] リンゼイ・サーバー高校の先生と生徒と。とても感動して泣きました。
今回、約10か月という日本語教育に関わった期間で、私は、今まで向き合わなかった自分と向き合う機会を持つことができました。自国の事と言葉を見つめなおし、異文化をさらに学び、そして人と人との繋がりを深く実感もしました。この場を借りて、このような素晴らしい体験が可能となるように今回私のサポートをして下さった安田女子大学の先生方、並びに、カナダでお世話になった方々に心よりお礼を申し上げます。そして応援してくれた両親にも、感謝の気持ちを伝えたいと思います。本当に有難うございました。
カナダの生徒達の様に、何事にも積極的に貪欲に、これからも何事にもチャレンジして行き、カナダで見つけた自分の夢の実現に向けて頑張りたいです。