

高大連携公開講座を開講しました 「日本語と比べると英語がさらにわかる!:高校生のための日英語比較講座」
2023.08.21
英語英米文学科は今年度の高大連携講座も3つの講座を提供しどれも大盛況でした。この記事ではその中の1つである「日本語と比べると英語がさらにわかる!:高校生のための日英語比較講座」についてレポートします。この講座は3名の英語英米文学科の教員(山川先生、松岡先生、髙口先生)が昨年度に引き続き担当しました。
まずトップバッターとして山川先生が「英語と日本語の発音の比較」という授業を担当しました。この授業は、日本語と英語の発音(音声)の違いを、①音節、②アクセント、③リズムという点から考察しました。次に実際に英検で用いられた英語の短い文章を題材にして、日英語の発音(音声)の違いを意識しながら、英語らしい発音で音読できるようにするという目的の授業でした。
次に、松岡先生の「英語と日本語の文構造の比較」という授業では、SOV言語である日本語とSVO言語である英語との文構造の差異を様々な例文を挙げて解説し、その差異が「修飾体系において前置修飾である日本語を母語とする日本人が、後置が原則である英語を学習する際に困難を生じる(負の転移)」という点について詳述しました。その他、文頭に題目(トピック)が来ることが多い日本語文の特徴とそれに対応する英文との比較、さらに英語代名詞であるitの特徴的な役割と it が仮主語および仮目的語となる「it ~ to (that) 構文」の仕組みについて解説しました。
最後に、髙口先生の「日本語の映画とその翻訳の比較」という授業では、ジブリ映画『となりのトトロ』(My Neighbor Totoro)と『魔女の宅急便』(Kiki's Delivery Service)の日本語版と英語版の台詞を比較し、日本語と英語の言語的な相違や各言語に反映されている文化的な違いを考察しました。
夏休みの暑い時期にもかかわらず多数ご参加いただき、誠にありがとうございました。また、講座を担当した教員からの質問に高校生の皆さんが真剣に考えて答えていただき、担当した教員も元気をもらいました。みなさんが安田女子大学の英語英米文学科に入学し、来年4月から一緒に教室で学べることを楽しみにしています。