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海外で活躍する卒業生:米国ノースキャロライナ州公立小学校教員として

2015.08.17

  • 学科コラム

 海外で活躍する卒業生の一人、平成4年卒業の安部紀子さんが大学を訪問されました。 彼女は大学卒業から数年後、アメリカの大学院で修士の学位を取得し、現在は、アメリカのノースキャロライナ州シャーロット市の公立小学校の一つ、ランゲージイマージョンで、日本語イマージョン一年生担任として働いています。

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左から、Saundra Deltacさん、英語英米文学科 中川憲教授、安部紀子さん

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 私の仕事は、普通の公立小学校の教師の仕事と変わりませんが、ノースキャロライナ州の小学一年生のカリキュラム(算数、社会、理科、リテラシー)を日本語を使い(取り入れ)ながら教えていくことが、特徴です。生徒の約80%は、両親がアメリカ人で、日本、日本語とまったく縁のない生活をされている家庭からのお子さんです。残り20%が、親のどちらかが、日本人、もしくは、祖母が日本人という家庭からのお子さん、また、両親共アメリカ以外の国の方のお子さん等、いろいろです。生徒は違和感なく日々、日本の文化に接しています。日々の活動の中で、感じることは、アメリカ文化と日本の文化を比べたり、アメリカと日本の違いを体験したりすることで、あらためて、それぞれの良さを見出すことができることです。また、それをすらりと受け止められる生徒の柔軟性には、教えられるものがあります。
そして、大学在学中に、「英語を習得することは、目標に達する一手段であり、目的ではない。」と教えていただいた意味を改めて噛み締め、今、その教えは「大きな目標、目的をもち、それに到達する段階で日本語学習が大きく役に立てば」と自分の生徒への願いになっています。

 今回、大学を訪問し、在学中と比べて変わった学内の様子に大変驚きましたが、同時に、先生方から学生に降り注がれる以前と変わらない熱意と、そこで学ぶ在学生の方々のいきいきとした笑顔を見て、将来への未知数の可能性を感じ、とても嬉しく思いました。

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 また、今回の母校訪問には、安部さんの友人で、現在はMaryland (MD)州Towson大学教育学部で仕事をしているSaundra Deltacさんが同行されました。Saundraさんは、日本の学校教育に関心があり、安田女子大学の施設や学生の様子、大学院生との交流を通して、さらに興味を持ってくれたようでした。
 後日、彼女からは、「アメリカの大学との違いやアットホームなキャンパスを見ることが出来て、とても良い勉強になりました。」という感想が寄せられました。

卒業生には、様々な形で、海外で活躍をしている先輩がいらっしゃいます。
安部さんは、在学中のみなさんには、いろんな可能性を信じ、いろんな経験を積み、また、多くを学び、自分にとっての豊かな時間を大学で過ごしていってもらいたいと願っているとのことでした。

(安田女子大学 入試広報課 中西泰恵 記)