

【授業紹介】通訳実習(国際会議Fatigue2022+1に参加)
2024.01.22
英語英米文学科の通訳専攻の4年生にとって、通訳実習に参加することは実技を磨くためだけではありません。さまざまな分野の専門家に会って、経験値を上げ、視野を広げる貴重な機会になっています。
今回の実習では学生は「第13回国際会議Fatigue2022+1」にボランティアとして参加しました。会議では、学生は受付だけでなく用意された特別プログラムの「日本文化体験」のお手伝いも担当しました。
受付では学生たちはてきぱきと名前を確認し、会議の参加者にプログラムについて案内しました。折り鶴の体験コーナーでは、一つ一つ英語で丁寧に折り方の説明をしていました。学生たちは「最初は折り方を自分でもうまく思い出せなかったが、やっているうちにスムーズにできて、説明もよくなりました」と笑顔で話していました。折り鶴だけなく、トラ、鳥、犬などの折り方も紹介して一緒に折る姿も見られました。
自分の名前を、筆を使って漢字で書くコーナーも人気でした。以下は学生のコメントです。
「私たちはお名前を漢字に変換して、その意味をお伝えするボランティアをしていました。最初は名前を漢字に変換してくれるサイトを使用していたのですが、途中からもっと良い意味の漢字を使ってあげたい、喜んで貰いたいという思いから、自分で漢字を考えていました。漢字の意味を教える時に「とても素敵な意味だね!嬉しいわ!」と言って頂き、喜んでくださったことがとても嬉しく幸せな気持ちになりました。外国人と英語で会話をして喜んでもらえるようなボランティアに参加できて良い経験になったし、漢字を書いてくださる先生とボランティアの方で一致団結できました。この経験を活かしてより積極的に英語で話したり、人に幸せを与えるような行動をしたいと思いました。」
「ピースツアー」の参加者の受け付けも一部担当しました。ツアーの予約に加えて、その詳細も説明をしました。その中で、ツアーを実際に担当する全国通訳ガイドの話を聞くことができたことは貴重な経験でした。以下は参加した学生の感想です。
「私は今回、原爆ドーム周辺で平和について通訳ガイドを行う「ピースツアー」の受付という形で、Fatigue2022+1に携わらせていただきました。当日は会場のそばの受付ブースで、国際会議参加者の方と英語でツアー日程の調整をしたり、私のおすすめのスポットを話したりと様々な形でコミュニケーションをとりました。私は以前からこのピースツアーに通訳ボランティアとして何度か参加させていただいており、平和公園や原爆ドーム、宮島について聞かれた際も自信をもって対応することができました。また、空いた時間には当日実際にガイドを行う全国通訳ガイドの方々にこれまでのご経験や通訳者を志す際のアドバイスなど、たくさんの貴重なお話を聞かせていただきました。自身の英語力を使ってゲストに対応することだけでなく、実際に通訳の現場で活躍されておられる方々のお話を聞くことで、自分の「英語」や「通訳」に対する意識を高めることができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。」
卒業まで残り3カ月となった4年生にとって、これまで培ってきた通訳技術を実践する貴重な場となった今回のFatigue2022+1の会議。最後に運営の担当者からの温かい言葉を紹介します。
「通訳ボランティアの皆様をはじめ、文化体験にご協力頂いた全ての皆様のおかげです。心より感謝申し上げます。会議に出席された海外の先生方からも「とてもユニークな会議で、このような会議は二度とできないし、楽しかった」とのお言葉を多数いただいています。体験を楽しんでもらえ、笑顔の交流もでき、会議そのものが和やかに進んだのも皆様のご協力の賜です。」
(記事担当:北原アンドレア)