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「日本語を教えて」

2021.01.18

  • 学科紹介

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英語英米文学科では、所定の科目の単位を取ることで、「日本語教員養成課程修了証明書」を取得することができます。その中には、「日本語教育実習」があり、学生達は日本語教授を実施している外部団体の活動にボランティアとして参加をさせてもらいます。英語を専門として学んできたからこそ日本語を教える側になった時分かることがある、そうした感想をこれまで度々聞いてきました。今回、この実習を終えた4年生二人が、レポートを寄せてくれました。

  • eibun20210118_01.jpg(毎回綴った「実習記録」です)

最初は、日本語を日本語のみで伝える難しさが分かっておらず、すぐによい例文が思いつかない時や、単語の意味が上手く説明できないときにはどのように言えば理解してもらえるのかとても悩みました。特に助詞の使い分け、似た意味を持つ単語や文法の違いを説明することが最も大変でした。私は、年齢が近いベトナム人の女の子とペアになることが多く、ベトナムの話や今の日本での生活などたくさんお話していく中で、異文化も感じることができました。私の説明を一生懸命聞いてくれて、笑顔で「わかりました」「ありがとうございます」と言ってもらえた時や積極的に質問してくれた時は本当に嬉しかったです。不安もたくさんありましたが、様々な学習者の方と会話することが私の楽しみになっていました。この日本語実習を通して、外国の方々との交流や日本語教員という仕事について深く考える機会になりました。(大西さん)

  • eibun20210118_02.jpg(日本語教授場面での一文です)

同じように言語を学ぶ者として、ことばを理解していく際に見せる学習者の笑顔はモチベーションにも繋がりました。日本語の奥深さ、多文化・他言語に触れる楽しさなど、ボランティアを通して全てを味わえたと思います。言葉の壁により初めは国に帰りたがっていた学習者たちから「日本に来てよかった」「楽しい!」という声を聞くようになりました。また「先生、今夜の月が綺麗ですね」と言っていた学習者が「先生、今夜は月が綺麗ですね」と話しかけてくれるようになったことも覚えています。その過程に携われたことが私の中で大きな経験です。この活動は一方的に教えるというより、教え合えるところにとても魅力を感じています。彼らの学ぶ姿にいつも励まされ、自身の英語学習にも拍車がかかりました。(菊本さん)

  • eibun20210118_03.jpg(色々な工夫を重ねて教えました)

誠実に丁寧に日本語を教授する過程では、日本語や日本語教授についてはもちろん、自分自身の英語の学習や異文化交流についても考えを深めていった二人の様子が本当によく伝わってきます。

  • eibun20210118_04.jpg(貴重な経験でした)

二人も、他の英文科の4年生と同じく、1月9日の卒業論文発表会を終えました。多くのことを学んだ充実した4年間でしたね。

※写真撮影の瞬間のみ、マスクを外しています。

  • eibun20210118_06.jpg(1月12日 キャンパスの雪ダルマ)
  • eibun20210118_07.jpg(1月12日 花と雪、仲良く)