捨てる 吉目木晴彦
2017.01.25
昔から「捨てる」のが苦手で、部屋の中はすぐに物がたまる。書店が送ってくるカタログ類も、つい捨てそびれる。さらに学生の出欠カードなども後日再確認などと思って残してしまう。春期の授業のない期間にまとめて処分するのだが、作業を考えると憂鬱な気分になる。はるき悦巳「じゃりン子チエ」の、春になるとノイローゼになる猫を思い出す。(安田女子大学日本文学会『会報』25号から転載)