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マレーシアの日本語学校で教師をしています

2025.04.10

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2021年3月に日本文学科を卒業し、現在マレーシアのA to Z language Centreで日本語を教える鎌田真帆さんを、日本文学科でゼミ指導だった宮岸哲也教授が訪ねました。
鎌田さんは日文科を卒業後、広島の中学校で国語教員として勤務していましたが、コロナ禍で叶わなかった海外での日本語教師の夢を諦めきれず、昨年マレーシアの日本語学校の教員に転職しました。

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A to Z language Centreは、校長の西尾亜希子先生が開校されて20年になる日本語学校で、鎌田さんが教えるクアラルンプールのDamansara Utama本校をはじめ、ジョホールバルとペナンに2つの分校を持つ大きな日本語学校です。本校には校長先生はじめ6名の日本人教師がいます。また、日本語のできる中国系事務職員も4名います。

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鎌田さんは学校内で初級レベルの日本語を教えるほか、日本企業の三井金属鉱業株式会社のマレーシア支社やインターナショナルスクールに出向き、マレーシア人社員や小学生に日本語を教えています。
鎌田さんは先輩の教師の授業見学をさせてもらったり、助言を受けたりしながら、日本語教師としての技能を磨いていました。ちなみにマレーシアで日本語教師としてのビザを取得するためには、教科を問わず3年以上の教員歴が必要とのことで、鎌田さんの国語教員としての経歴は不可欠のものでした。

西尾校長先生のお話によると、マレーシアでは今、教育移住をして、子どもをインターナショナルスクールで学ばせる日本人家庭が増えており、その子どもたちの国語力の維持も課題となっています。そのため、マレーシア人に対する日本語教育だけなく、日本人に対する国語教育も行える人材が必要になってくるそうです。国語の教員免許と日本語教員資格の両方を持つ鎌田さんの活躍の場は、ますます広がっていきます。

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校長先生とは、日本語教員の国家資格化への対応についても意見交換を行い、マレー系、中国系、インド系の多文化・多言語社会を生かした日本語教育実習を体験できるメリットがマレーシアにあることがわかりました。
今年度から日本語教員は国家資格に認定され、本学でも新しいカリキュラムがスタートしました。日本語教員を目指す学生にとって、新たな実習先の選択肢になれば良いと考えています。                          
(2025年3月取材)