
お仕事内容について教えてください。
広島県庁に入庁後は土木建築局住宅課に配属され、広島の住まいづくりの発信など、民間住宅施策における課題解決のため、さまざまな取組に携わっていました。現在は建築課に所属し、建築基準法に関する問い合わせ対応や建築行政に係る申請の電子申請化の推進など、さまざまな業務を担当しています。特に2025年4月に建築基準法の大改正があるため、それに向けて市町向け説明会開催や法律の運用面での調整、取扱い方針の検討、建築関係の方へ説明するための資料作りなどに取り組んでいます。

建築関係の仕事に就いたきっかけは何ですか?
昔からチラシ広告の間取り図を眺めることや建物を見ることが好きでした。ただ、安田女子大学に入学したときは明確に建築関係の仕事に就きたいと思っていたわけではなく、幅広い知識を身につけたいと考えていました。3年生のゼミ選びで興味を持っていた建築や都市空間が学べるゼミを選択。模型作りに取り組んだり先生と意見交換をしたりと、知識を深める中で自然と建築に関わる仕事を志しました。県庁の建築職は女性も多く、長く働きやすい環境も魅力に感じて現職を選びました。

大学で学んだことで業務に役立っていることはありますか?
ゼミの課題では自分が完成したと思っても「もっとここにこだわったら良くなる」というアドバイスをもらい、細部まで注意が行き届くように気を配る姿勢を学びました。これまで携わったイベントの設営や業務の資料作成などにも、その姿勢が活きているのではないかと思います。現在取り組んでいる業務では、法令集などの文章を読み解き、伝わりやすい文章にまとめるという文系の力と、構造や耐火性能などを理解する理系の力の両方が必要です。難しい仕事ですが、周りの意見を聞いてブラッシュアップしながら、より良いものができるよう模索を続けています。

現在の仕事でやりがいを感じることは?
昨年、建築主事になるための「建築基準適合判定資格者」の資格を取得しました。建築主事は、建築確認申請の審査を行い、確認済証を交付することができます。建物を建てるためには欠かせない業務です。今回の法改正に関しても、自分の説明や文章がうまく伝わっているだろうかと悩むこともありますが、自分が関わっていることが今後の県内の建築に影響を与えると思うと、責任感を覚えると同時に大きなやりがいを感じています。