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卒業研究紹介 ~齋藤大輔研究室~

2023.09.26

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HSP (Highly Sensitive Person)とよばれ、感受性が高く、刺激に敏感で精神的健康を損ないやすいという特徴を持っている人たちがいます。

この「刺激に敏感」という特徴は、発達障害のひとつである自閉スペクトラム症の特徴である感覚の異常(過敏または鈍麻)としても報告されており、こうした場合の不安や緊張感の低減に、ハグや包まれるような感覚の圧迫が有効であることが知られています。また、不眠で辛い思いをしていたり、そわそわして落ち着かない(多動・衝動性がある)、不安が強かったりする人に対して、重い掛け布団(チェーンブランケット)を用いることが有効であるとの報告があります。西谷さくらさん(4年生)は、この重い布団が、HSPと呼ばれる人たちの不安低減にも有効であるのかを調査する目的で卒業研究を行っています。

卒業研究の実験では、実際に重い掛け布団であるチェーンブランケットを被験者の就寝時に使用してもらい、就寝中の睡眠の質や就寝前後での不安感の変化などを比較します。西谷さんは、このような研究を行うことで、HSPと言われる、不安や不眠、緊張により生きにくさを感じている人たちの、不安を取り除き、生活の質を向上させるための支援に貢献できればと考えています。

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ゼミの時間に研究発表をし、研究室のメンバーから質疑を受けたり意見を交わしたりしながら、自分の研究を深めていきます。私にとってゼミはとても大切な時間です。

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卒業研究の途中経過を、8月のオープンキャンパスで発表させていただきました。

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今回の実験に使う装置です (チェーンブランケット、活動量計、睡眠の質評価など)。