

フィールドでの心理学の学び
2023.03.06
心理学の研究の中には、フィールドワークという手法を用いたものがあります。フィールドワークは、直接現場(フィールド)を訪れて、人の行動を観察したり、そこにおられる方々から話を聴くという観察法やインタビュー法を使います。現代心理学科では学生たちに身に付けて欲しい力として、量的データを扱うスキルとともに、人の行動や話の質(ニュアンス)やその意味をとらえる感性も大切にしています。
「心理学課題演習」の澤田英三教授の担当授業では、学生たちが毎日生活している大学をフィールドとして、「大学をさらによくしよう」をテーマに演習を行っています。入試広報課や図書館といった大学の各事務局とコラボして、職員の方からそれぞれの課が感じておられる課題を引き出して、その課題にまつわる学生の行動や意識を調査し、その結果をもとに学生目線から解決策を提案するという授業です。
担当の澤田教授は「フィールドで人がなぜそのような行動をするのか、よく観て丁寧に話を聴いて考えることを大切にしています。この経験が、3年次に学外で行うインターンシップにもつながっています」と話しています。
授業の最終回の発表会には、お世話になった事務局の職員の方々も参加して、学生の提案に対して建設的なコメントをくださいました。
キャリアセンターを担当したこのグループは、「2年生の段階でキャリアセンターが企画されている取り組みとその意図を知ることができて今後に活かせそう」という感想を述べていました。
このグループは、オープンキャンパスに来場した方々に、よりわかりやすいマップやタイム・テーブルを試作して、提案をしていました。
発表会に参加した学科の教員からは「学生たちの発表に対して真摯に耳を傾ける事務局の方々の虚心坦懐さに感動しました」といった声が聞かれました。