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第3回広島県学生地域連携活動発表会でゼミ活動の成果を発表

2024.12.11

  • 学生活動

12月7日、県立広島大学広島キャンパスにて開催された「第3回 広島県学生地域連携活動発表会」で、地域活性化ゼミ生5名が活動成果を発表しました。


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これは、広島県内の大学、短期大学、高等専門学校の学生たちが地域との連携を通じて取り組んできた活動成果を発表・共有する場で、今年で3回目の開催となります。多忙な中、湯﨑知事も応援に駆けつけ、学生たちに激励のメッセージを送っていただきました。今年は招待された宮城大学を含め20校が参加し、本学は20番目の発表を務めました。
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地域活性化ゼミでは、江田島市と連携し、江田島の伝統織物である「紙布(しふ)」の高付加価値化に取り組んできました。1期生は現代ニーズに合った製品の考案、2期生はその企画をもとにアップサイクルに取り組む企業ZANPUPと共同で製品化を実現しました。
2024年3月にリリースされた「紙布スリーブ」は、10月に「ワールド・ラグジュアリー・ホテル・アワード」で高級温泉宿部門の世界最高位など3部門を受賞した江田島荘をはじめ、ひろしまブランドショップTAU(東京銀座)などで販売。江田島市のふるさと納税返礼品にも選ばれています。


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3期生は、この活動を受け継ぎ、数々のワークショップやSNSによる情報発信を通じて紙布の認知向上と販売促進に取り組んでいます。「紙布」に直接触れてもらうことで、そのぬくもりや手触りのよさをアピール。優れた通気性や吸湿性から「高級壁紙」として使用されていることや人にも環境にもやさしい紙製品であることを広めています。


後半は、3期生からスタートした新たな取組「WAcycle(和サイクル)」について発表しました。これは、広島市西区にある㈱勝矢和裁と連携した活動で、箪笥に眠ったままの着物や古くなった着物の端切れを最大限活用し、現代ニーズに合う製品として甦らせようというプロジェクトです。
勝矢和裁は、日本の伝統を引き継ぎ、優れた技術を後世に残すプロの和裁士を育成している一方で、女性に特化した就労継続支援B型事業所あおぞらも運営しています。地域活性化ゼミでは、〈伝統〉と〈福祉〉を掛け合わせ、「着物を再生し日本の伝統を楽しむ心」と「誰もがやりがいを感じながら自分らしく働くことのできる社会の実現」を目指し、企画を考案中です。この成果は、来年1月20日に実施する「最終成果発表会」で報告します。


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各校のプレゼン発表後はポスターセッションが行われ、学生同士が互いの活動や今後の展望について、熱く語り合っていました。
学生たちの柔軟な発想や行動力に賛同してくれる自治体や熱意ある企業、そして地域の方々がたくさんいらっしゃることを改めて実感し、広島をもっと元気に、さらに魅力的なまちにしたいと感じた発表会となりました。


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●プレゼン発表の代表を務めた中村美咲さん

「他大学の地域貢献活動について初めて知る機会となり、とても深い学びや気づきを得ることができました。 地域課題に対して、背景を踏まえて寄り添った解決方法を実施していることから、よりよいまちにしたいという思いが伝わってきました。今後、紙布プロジェクトでは、江田島内のカフェとの連携を視野に入れています。若者に伝統織物「紙布」の魅力と稀少価値を伝え、多くの方にとって伝統が日常生活を彩る存在になれたら嬉しいです。 そして、伝福連携プロジェクトでは、大切に保管されてきた着物への思いを大切に、就労継続支援B型事業所の利用者の方が働くことへの意欲向上、やりがいを感じられる支援をもっと考えていきたいです。」


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●3期生ゼミ長を務める内藤鈴花さん

「各校の活動発表やセッションを通して、自分のやりたい事、好きな事で地域を支えていけることがどれ程貴重なのかを改めて感じました。学生それぞれがキラキラとした表情でアイデアや活動の成果を話していて、とても素敵な空間でした。 また、自分たちのやりたい事を軸に持ちながら、そこに携わる方々の思いをどれだけ汲み取れるのかが今後私たちのプロジェクトで重要視したい部分だと感じました。」


※本事業は令和6年度広島広域都市圏地域貢献人材育成支援事業の支援を受けて実施しています。