

「公務員仕事理解セミナー2022」を開催しました
2022.10.11
9月29日(木)、「これから私たちはどんな組織・働き方・社会を選ぶのか?」と題し、学科としては初の開催となる「公務員仕事理解セミナー」が行われました。広島市行政職員として12年間勤務された後、広島市内に就労継続支援B型事業所を開所された羽白浩樹氏を講師としてお招きし、1~3年生約130名が「職業選択をするうえで何を重視するのか」「どのような価値観をもって働いていきたいか」を自分自身に問いかけながら、熱心に聞き入りました。
講演では、羽白さんご自身の公務員経験をもとに、業務効率化を求めて新しい取組に挑戦されたこと、支援制度の限界や人材不足といった課題解決の方法を模索される中で葛藤し悩まれたこと、そこからご自身が本当にやりたいこと=障害者支援の道に進む決断をし、起業されたことなどをお話いただきました。
一方で、「公務員こそクリエイティブな仕事」「たとえ逆境にあっても諦めず自分がわくわくする働き方をする」といった信念をもち続け、地方公務員として今なお現場で活躍されているお二人の人物をエピソードとともにご紹介いただきました。
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仕事選びに唯一の正解はありません。だからこそ、多様な価値観、多様な生き方に触れ、自分自身が生涯をかけて取り組みたいと思えるような「マイ・テーマ」を見つけることが鍵になります。「公務員」と「経営者」という2つの立場をご経験された羽白さんならではの視点で、「働きがい/生きがい」をどのように見つけていくか、学生たちに自ら問いかけることの重要性を熱く語っていただきました。
講演の後は、リアルタイムで質疑応答ができるクラウドサービスを活用し、学生から次々と寄せられた多くの質問に答えていただき、あっという間の90分となりました。
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学生からは次のような感想が寄せられました。「公務員として良い面だけではなく悔しかったエピソードなどリアルな話を聞けたことが何より新鮮だった」(1年生)、「人生にとって1番の幸福は、自分の天職を知って、それを実行に移すことであるという言葉が最も印象に残りました」(2年生)、「転職する不安よりも自分のやれること、望むことをしたいという思いが強かったと聞き、意志の強さに感銘を受けました。また、公務員を経験したからこそ経営者になりたいと思えたというお話を聞いて、希望の職業に就くことがゴールではなく、常にしたいことを発見し、そこに挑戦し続けられる人間になりたいと強く思いました」(3年生)など、多くの刺激を受けた様子でした。
講演の冒頭で羽白さんが語った「他人から与えられた正解と一旦距離を置いて、自分自身の気持ちに耳を傾けてみましょう」という言葉が学生たちの心に響き、自分自身を見つけ直すきっかけになったようです。