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花だより7月 ~オープンキャンパスでお待ちしています~

2022.07.06

  • 学科コラム

7月に入り、暑い夏がやってきました。薬学科では4年生対象の天然物化学実習がはじまり、学生たちは、薬用植物園に出向いて実際の植物について学習しています。いま植物園では5月・6月と咲きほこった牡丹と芍薬にかわり、桔梗と当帰の花が咲いています。桔梗は観賞用として人気があり、秋のイメージがあるかもしれませんが、花期は6月~9月で薬用部位としては根を用います。日本薬局方では「キキョウ」「キキョウ末」「キキョウ流エキス」が収載されています。サポニン類を含み、漢方では「桔梗湯」などとして、のどの痛みや咳が出るときに用いられるほか、のど飴にもよく処方されています。

一方、当帰も薬用部位は根で、貧血、冷え症、月経不順といった婦人科用の漢方処方によく用いられる代表的な生薬です。日本薬局方では、「トウキ」「トウキ末」に加えて「当帰芍薬散エキス」が収載されています。血液循環を高める作用があり、「当帰芍薬散」は、婦人科用のほか、最近では効果的な治療薬のない「耳鳴り」用の漢方処方としても用いられています。
7月・8月のオープンキャンパスでは、一般の皆さまに薬用植物園を開放します。是非、お越しください。

  • yaku20220706_01.jpg秋の七草の一つ桔梗の花
  • yaku20220706_02.jpg多数の白色の小花をつけた当帰