お仕事内容について教えてください。
スーパーや百貨店などの小売店で販売される家庭用商品や、コンビニや外食チェーンなどを運営する企業様のご要望に合わせた特注品の調味料などを開発しています。他にも既存商品のリニューアルや、原料の調査、外部機関の味覚センサーを使用した分析なども行っています。また、部署における新人教育の役割も担っています。
食品開発の仕事に就かれたきっかけは何ですか?
もともと食べることが好きだったため、衣食住として生活に欠かせない「食」を通じて人に貢献したいと考えていました。大学は、食について学べることと、通学の利便性や雰囲気の良さを考えて安田女子大学に進学。食品のことはもちろん、医学、化学、法律など、幅広い知識を得ることができました。常にその知識を使うわけではありませんが、開発の仕事をしていると「この内容は授業で学んだな」と思うこともよくあります。ゼミの先生から朝8時に来て研究を始めるように指導いただいたことも、定時にきちんと仕事を開始するという社会人の基礎作りに繋がっていたと感じています。
仕事ではどのようなときにやりがいを感じますか?
商品開発では味がおいしければいいというわけではなく、原料の入手方法や保存期間、販売価格など、クリアしなければならない多数の条件があります。限られた条件の中で何度も試作を行い、マーケティングや工場の方なども一丸になって協力しながら1つの商品が完成したときは、何物にも代えがたい喜びがあります。10年以上開発の仕事に携わっていますが、今でも新しい商品の開発に関わるときはワクワクしますし、商品と共に自分の知識や経験もアップデートされていく点は開発の醍醐味です。
家庭と仕事を両立するのは大変と感じることはありますか?
「食」は生活に密接に関わっていることなので、子どもの食事作り、家族や友人との外食、SNSやテレビで見る流行りの話題など、日々のことが味づくりのヒントになります。働きながらの子育ては大変な面もありますが、好きなことが仕事になっているため、家庭と仕事の経験がそれぞれで活かせていると感じることも多いです。食べることが好きで、何かを創り出すことに興味がある人は向いている仕事ではないかと思います。