

学生の作品紹介(建築設計課題①)
2024.11.25
学生は授業の中でさまざまな種類の設計課題を通して、課題発見力と創造力を養います。 各テーマに対する把握・分析・解決・提案のプロセスを学ぶとともに、それらを設計図面に正確に表現する能力を身につけます。
設計製図の授業における最優秀作品を紹介します。テーマは「平和公園のカフェ」です。
■枯れ木に花/多賀谷日向(生活デザイン学科建築デザインコース2年生)
学生コメント
終戦から長い時間が過ぎた今だからこそ、広島の人々が必死に歩んできた証があればと考えました。そのため、原爆投下後70年間は草木が生えないとされた焦土に奇跡的に咲き、人々に希望と勇気を与えた花、夾竹桃をコンセプトとして、夾竹桃の大きな特徴である時計回りのねじれによって、永遠に続いていく時の流れをも表現しています。
■記憶の崩壊/松浦芹奈(生活デザイン学科建築デザインコース2年生)
学生コメント
この作品は平和公園に建つカフェということで戦争に対する記憶をテーマに設計しました。記憶は必ず消えていく中、戦争の経験を伝えられる世代は減少しています。元は一つの記憶として成立していたものが、時間の経過につれて崩壊していく様子を4つの段階により表しました。戦争の記憶、曖昧ではかない記憶を大切にできるように、そんな思いを込めました。
■回顧/坂本碧海(生活デザイン学科建築デザインコース2年生)
学生コメント
広島で行われる灯篭流しから発想を得て、四角形の造形を密集させた。利用者のカフェまでの動線によって、四角形の密度の見え方が変化する様を、時間軸による人の想いの変遷に紐づけた。"戦時中"は複雑に見え、『怒り・嫌悪』を表し、"終戦"は構造が明瞭化することで、『辛抱・前進』を表し、"現在"は四角形内に入ることで『未来への願い』を表す。