

生活デザイン学科、山本真実さんが、「広島8大学卒業設計展2016」(広島近隣の建築系学科14校から82作品が応募。)において、広島平和記念卒業設計賞優秀賞並びに審査員特別賞を受賞しました。作品名は「0-base 固定観念や社会的価値観からの解放」。引きこもりという社会テーマと建築を組み合わせた独創的な設計が高い評価を得ました。
山本真実さんの受賞のことば
「卒業設計という学生の集大成で、このような賞をいただき、大変嬉しく思っています。
学生生活では、授業や研究、課外活動など多くの経験をさせていただきました。壁にぶつかる事もありましたが、様々な方にお力添えをいただき、乗り越えることができました。指導教官である藤本和男教授をはじめ、支えてくださった皆様に心より感謝致します。
卒業後も、安田女子大学で培った知識や経験を糧に、新たな課題に積極的に挑戦していきたいと思います。」
0-base 計画要旨と推薦のことば(藤本和男教授)
「0-baseは「引きこもり」のような、社会の価値観に適合できずに疎外された社会現象を課題としている。かつては時代の花形産業でありIT産業に欠かせない貴重なタングステンを産出していたが、いまや価値がなくなってしまった廃鉱の、そこから生まれる二次鉱石のただの石ころをメタファーとして、どこにでもある無価値なものに再び命を吹き込むことによって再生される過程で価値観を再構築し、自己と向き合うことができる空間を「分離・滞在・移行」という三つの過程から提案している。山本真実の作品は、こうした社会の固定観念や社会的価値観からの解放という抽象的なテーマに対してその構造を明らかにし、具体的な空間を創り出している。その思考過程に繊細な感性を見ることができる。」