私は臨床心理学が専門で、その中でも「心理アセスメント」を専門としています。心理アセスメントとは困っている人をどう支援していけばよいか、その支援策を立てるために面接や観察、心理検査などを通して問題を理解することです。

学部時代は異文化間コミュニケーションを専門とし、文化によって色彩に込められる象徴的意味合いが違うことについて調べていました。大学院から臨床心理学の道に進み、色彩心理学のように、色彩と心理、特に感情には関係があると知りました。研究を進める中で、人の無意識がテストにあらわれるとされる「投影法」という検査を知り、特に、ロールシャッハ・テストやバウムテストといった心理検査に、人の感情の持ち方やコントロールがどう反映されるのかについて研究してきました。

最近は小児科の発達外来で不登校や発達障害のお子さんのアセスメントや支援も行ってきています。これまでの研究は人の感情面が中心でしたが、知能検査や発達検査で測られる物事の捉え方や考え方といった認知面についても研究していきたいと思っています。