くすのきブログ
黒板には「人の話を聞く名人になろう」のめあてと、名人わざ、そして「共感」の文字が。
先日のくすのきの時間に、校長先生が2年生の教室を訪れ、「人の話を聞く名人になろう」をめあてに授業を行ってくださいました。話を聞く力は、すべての学習の土台になる大切な力です。今回は、1年間で身につけてきた聞く姿勢を子どもたち自身にふり返らせたうえで、さらに一歩進んだ聞き方を学ぶ授業でした。
はじめに校長先生は、「もう名人に近づいている人も結構いると思います。みんな安田小学校で1年間ちゃんとやってきたんですから」と語りかけ、「自分が話を聞くときにやっている技」を書き出させました。やり方を教えるのではなく、まず子ども自身に気づかせるねらいです。すると、「話している人の目を見る」「体を向ける」「集中して聞く」「静かに聞く」といった技が、子どもたちの口から次々と挙がりました。一つ発表されるたびに「あ、それ私もやってる」という声がもれ、自分の中にすでにある力に気づいていきます。校長先生の「もうみんな名人じゃないですか」という言葉に、子どもたちは誇らしげな表情を見せていました。
一人ひとりに語りかける校長先生。あたたかい雰囲気の中で授業が進みました。
続いて、「もう一度食べたい、あの味」という題で、一人ひとりが短いお話を作りました。聞く練習をするために、まず話す材料を用意するという流れです。校長先生がわざと「私がもう一度食べてみたいのは、おにぎりです。おしまい」と短く話すと、子どもたちから「短すぎます!」の声。「では何を付け加えたらいい?」とたずねると、「どこで食べたか」「味」「形」「作ってくれた人」「食べたときの気持ち」と活発に意見が出され、話をくわしくする工夫を子どもたち自身が見つけていきました。
ペアになって、自分の「あの味」のお話を伝え合いました。
そして今回いちばん大切にしたのが、名人わざ「共感」です。校長先生は、聞くときに「へえ」「そうなんだ」「おいしそう」「いいな」といった言葉を返してみるよう促しました。実際にお話を読み上げると、すかさず「おいしそう!」「いいなあ!」と声が返り、教室があたたかな空気に包まれました。ただ聞くだけでなく、聞いてこたえる。聞き手の一言で話し手の表情がほころぶこの体験は、相手を受けとめ、思いやることにつながります。本校の校訓「やさしくつよく」の「やさしさ」にも通じる学びです。
「おいしそう!」「いいなあ!」共感の言葉が飛び交い、笑顔があふれました。
授業の終わりには、「名人になれてうれしいです」という感想が聞かれました。話を聞くことは、相手を大切にすることでもあります。ご家庭でも、お子さまの話に「そうなんだ」「いいね」と一言添えていただくことで、この学びはさらに深まっていきます。
「聞き方名人」になった子どもたち。学びの記録を手に、誇らしげな表情です。