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防災合宿Vol.1 「知っている」を「できる」に変える―実践から学ぶ防災合宿【前編】
公共経営学科では、8月28日(金)・29日(土)の2日間、2年生を対象に、1泊2日の「防災合宿」を実施しました。
防災士の資格を持つ4年生もファシリテーターとして参加しました。
今回のテーマは、「帰宅困難状況下において、あなたは“動けるリーダー”になれるか?」
平成30年7月豪雨(西日本豪雨)の際に実際に起こったように、記録的な大雨によって公共交通機関が運休し、大学から帰宅できなくなった状況を想定しました。
災害について「知っている」だけではなく、限られた情報や資源の中で、自ら考え、周囲と協力しながら実際に「動ける」学生になることを目指した2日間です。
▶「広島初」自衛隊による大学での災害ワークショップ
初日は、防衛省自衛隊広島地方協力本部可部募集案内所、陸上自衛隊第13旅団第46普通科連隊の皆様にご協力いただき、災害ワークショップを実施しました。大学に自衛隊を招いて行う災害ワークショップは、広島では初開催です。

学生たちは、災害派遣の経験を踏まえた講話を聞くだけでなく、土のうの作成・積み上げ、人命救助システムや構造物探索機器、止血法などの衛生実習、即席担架による搬送などを体験しました。

▶知識と技術で、「できる」は変わる
例えば、土のうは、袋に土を入れればよいわけではありません。作り方や積み方を学び、実際にやってみると、その違いは一目瞭然でした。 災害時に必要なのは、「知っているつもり」ではなく、必要な場面で、その知識を行動に変えられることです。

また、身近にあるものを使った即席担架での搬送にも挑戦。実際に人を乗せて運んでみることで、安全に搬送することの難しさも体感しました。 目の前で自衛隊員が素早く動く姿からは、技術だけでなく、状況を判断し、仲間と声を掛け合いながら行動することの大切さも学びました。

見る。聞く。そして、つくる、使う、運ぶ。
防災の知識を、「いざというときに使える力」へ変えていく時間となりました。
▶8年前、実際に大学で何が起きていたのか
今回の防災合宿のもう一つの出発点は、平成30年7月豪雨(西日本豪雨)における本学での経験です。 当時、公共交通機関の運休などにより帰宅困難となった学生が学内にとどまり、大学では学生の緊急安全確保や一時滞在への対応が行われました。 そこで、当時の状況を知る大学職員4名から、 「学生支援」「教務・授業」「情報システム」「施設・設備」の4つの視点で、実際に大学で何が起こり、どのような判断や対応が求められたのかを聞く「職員セッション」を実施しました。

施設やライフラインへの対応、学生・教職員への情報発信、休講や授業再開の判断、学生の安否確認、帰宅困難者への支援――。
普段は見えにくい大学の災害対応を知ると同時に、学生たちが考えたのは、「大学が学生をどう守るか」だけではありません。 大学から安否確認が届いたら、迅速に返信する。 正しい情報を確認する。 周囲に困っている人がいないかを見る。 学生一人ひとりに「できること」があります。
過去の災害を「昔の出来事」として学ぶのではなく、 「もし今日、同じことが起きたら、自分はどう動くのか」 を考えること。
自衛隊の方々から学んだ「命を守るために動く力」。
大学職員から学んだ「災害時に大学を支える判断と対応」。
もし今夜、本当に大学から帰れなくなったら? 学生である自分たちには、何ができるのでしょうか。
ここから、学生たち自身が帰宅困難者となる1泊2日の実践が始まります。 →Vol.2【後編】へと続く。
※本プロジェクトは、広島市安佐南区「地域課題解決に係る教育研究委託事業」の支援を受けて実施しています。
合宿当日は、安佐南区役所地域起こし推進課の皆様にもご参加いただきました。ありがとうございました。