幼児教育学科
教育学部 幼児教育学科

NEWS

絵本を通して育つ3歳児の社会性を実証 矢野光恵先生の論文が2026年度日本学校図書館学会「学会賞」を受賞

このたび、幼児教育学科の矢野光恵先生による論文「保育者の記録にみる3歳児の社会性の発達に関する一考察 ~絵本を媒介とした『かわって』『いやよ』の変容~」が、日本学校図書館学会の2026年度(令和8年度)「学会賞」を受賞しました。
近年は奨励賞の授与のみが続いていたため、今回の学会賞の授与は2020年度以来、6年ぶりとなりました。表彰は、同学会の研究発表大会(2026年9月26日、昭和女子大学)で行われました。受賞した論文は、安田幼稚園安東園舎3歳児クラス23名を対象に、2024年4月から2025年3月までの1年間、担任保育者による日々の保育記録と、絵本を選んだ記録を、質的分析手法SCAT(記録を丁寧に読み解きながら理論を作り上げる分析の方法)で分析したものです。研究資料の提供にあたっては、園長先生と担任の先生に快くご協力していただきました。  


受賞理由は、読み聞かせを通して3歳児の社会性が育つことを示した実証的な研究として評価されました。理論を丁寧に整理し、保育の現場に役立つ新しいモデルを提案した独創的な論文であること、さらに、幼稚園が対象となっていない学校図書館法のなかで、幼児教育と学校図書館をつなぐ研究として重要であることも指摘され、今後の研究の発展への期待が寄せられました。矢野先生は、2015年度(平成27年度)に同学会の優秀賞(現在の奨励賞にあたる賞)を受賞しており、今回が2回目の受賞となります。  


矢野先生からは、「このたびは記念すべき賞をいただき、大変うれしく思っております。日々の保育記録を丁寧に残してくださり、研究にご協力いただいた担任の先生はじめ、安田幼稚園安東園舎の園長先生、子どもたちに心から感謝申し上げます。乳幼児期はその後の基礎を培う重要な時期としてとらえ、絵本と関わるなかで育つ子どもたちの力を、これからも研究していきたいと思います。今回の受賞はこれからの大きな励みになります。」と語られました。

【文責:圓光寺美奈子】

学長へ受賞を報告した後の矢野光恵先生(中央)。左から安田女子大学 箱田雅之学長、深澤広明学部長兼学科長