生物科学科
理工学部 生物科学科

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【論文発表】低温でもよく育つユーグレナ、min41株を発見!

玉木峻講師が筆頭・責任著者を務める論文が国際誌「Applied and Environmental Microbiology」に掲載されましたのでお知らせします。本論文は玉木先生が理化学研究所および株式会社ユーグレナの研究者らと実施した共同研究の成果となります。

論文の概要は以下のとおりです。

・研究の背景
単細胞性の光合成微生物であるユーグレナ(和名ミドリムシ)は、健康食品やバイオ素材などへの商業的利用が進んでいます。しかし、これまで広く利用されてきた株(Z株)は寒さに弱く、20℃以下では増殖しにくいため、屋外で大量培養できる地域が限られるという課題がありました。

・研究の成果
本研究では、市民参加型研究「みんなのミドリムシプロジェクト」を実施し、日本各地の淡水地から多様なユーグレナを収集し、解析しました。その結果、低温でもよく増殖する新しい株「min41株」を発見しました(図1)。min41株は、商業利用株がほとんど育たない15℃でも高い増殖能力を示し(図2)、細胞収量は商業利用株の7.5倍に達しました。さらに、ユーグレナの有用成分であるパラミロン、脂質、カロテノイドの生産量も大きく向上しており、15℃条件下で3.6~6.8倍高い値を示しました。

・今後の展望
今回の成果は、寒冷地や温帯地域でも効率よくユーグレナを生産できる可能性を示すものであり、今後の持続可能な食料生産や物質生産への応用が期待されます。また、寒さに強い仕組みを解明することで、ユーグレナの新たな品種開発にもつながると考えられます。

【発表論文】
題名

A low temperature-adapted Euglena gracilis ecotype for outdoor biomass production in colder climates
(低温地域での屋外培養に適する低温適応型ユーグレナの発見)

著者

Shun Tamaki, Marumi Ishikawa, Toshihisa Nomura, Koji Yamada, Kengo Suzuki, Keiichi Mochida

掲載誌

Applied and Environmental Microbiology, e00195-26
(https://doi.org/10.1128/aem.00195-26)

図1.商業利用株とmin41株の細胞形態

図2.商業利用株とmin41株の増殖曲線