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平成30年度英語英米文学会講演会が開催されました

2018.07.24

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7月12日(木)、平成30年度の英語英米文学会主催の講演会が開催されました。数多くの国際会議で同時通訳者としてご活躍の藤本 弥生先生を講師にお迎えして、「会議通訳の世界、のぞく、つなぐ、そして築く」というテーマにてご講演いただきました。

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藤本先生には、会議通訳者の仕事について、先生ご自身の体験を交えてお話をしていただきました。先生ご自身が通訳という仕事に従事されるようになった経緯、一つひとつの仕事をこなしながら少しずつ難易度の高い通訳者としての仕事を依頼されるようになるという過程、そして通訳という仕事において感じていらっしゃる喜び――先生の多彩なご経験を交えてのお話は大変興味深いものでした。通訳者としての仕事で様々な分野で優れたことを成し遂げておられる方々に出会い、そのために自らも啓発されるような機会が多いことを、通訳の魅力の一つと挙げられていました。本当に伝えたいことは何なのかをきちんと理解し、その伝えたいことが相手に一番よく伝わるような形で伝える―これが通訳の場において通訳者のするべきことであり、そのためには、日本語と英語の確かな語学力、そして深い異文化理解の知識が必要になるとのことです。

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急速にグローバル化がすすみ国際語となった英語を使う機会が増えていく一方の世界において、英語できちんと丁寧に応答することの大切さを先生が強調されていたのが印象的でした。また、様々なメディアで英語を学ぶことが可能な現代社会で、短時間でもいいので集中した時間を持ちながら英語の力をつけていくことを英語学習のアドバイスとしていただきました。最後は、先生の力強いアルファベットの発音を会場の全員で唱和して講演は終わりました。
エネルギッシュな先生のご講演に、通訳という夢を持ち始めた者もいることでしょう。学生だけでなく教員もまた多くの貴重な示唆を与えていただいたと思います。

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以下、学生達のコメントをいくつか紹介します。

・同時通訳がなかなか出来ない、でも自転車やクロールの練習のように、ある日、ふわっと出来るようになる―そこがプロのスタートと聞いた時、なるほどととても納得できました。今まで出来たことで終わってしまったのですが、ここでスタートと思って、もっと続けて努力していかないといけないと思いました。
・英語を話す上で、流暢に話すことが良いことではなく、英語が拙くても心を込めることが何より大事なことだと、先生の講演を聴いて気づきました。
・努力し続けることが大事と聞いて、本当にそうだと思いました。自分のこれからの人生において、就活でも社会の一員として働くにしても、努力を怠らずにすることが大事だと感じました。
・話されている時の熱意やもっと伝えたいことがあるということが伝わってくるような先生の姿に感銘を受けました。特に、何度もおっしゃられていた "丁寧に" "心を込めて"というお言葉が心に残っています。
・コミュニケーションを取る上で、心がとても重要だと感じました。自分の感情を表せる言葉は確実にストックして、いつでも使えるようにしておこうと思います。
・人間だれでも急成長はできないけれど、今の自分にできる目標を立ててコツコツとその目標を達成しているうちに、気づけば高い所に来ているというお話を聞いて、自分もあせらずに少しずつ頑張ろうと思いました。
・自分の専門性だけにとらわれず、視野を広げて世界を見る、そして、母国語ではない言語も相手のことを思ってゆっくり話す、というお話を聴き、とても感動しました。
・とても素晴らしい講演会でした。「言葉を置く」ということに関しては、日本人が本当にできていない点であると感じました。女性の生き方も大きく変わっていき、国際化もどんどん進んでいく中で求められる力も変わっていくのだなあと思います。これから就活をするにあたって英語以外のこともたくさん学習していきたいです。