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  • 教員紹介
  • 学科長 : 町 博光

     広島大学大学院文学研究科博士課程前期及び後期修了。現代語、特に広島県方言や琉球方言の研究を続けてきた。方言を地方の言語と単純に解釈するのでなく、その土地に住んでいる人の生活語だとする立場で研究。日本語教育にも関心が深く、インドネシア教育大学の大学院で10年近く日本語を教えていた。

現代日本語の語彙研究(方言研究)

 現代日本語にあって、方言は、衰退していくもの、滅亡していくものと位置づけられています。本当にそうなのか。もし方言がなくなっていくとしたら、どのような道筋でどのようになくなっていくのか。方言は復権しないのか。さまざまな角度から、現代日本語を支える方言を見直しています。近年は、滅亡の危機に瀕しているとされる「危機言語」(琉球方言、八丈方言、出雲方言など)の記録保存を目的に、国立国語研究所の研究員に加えてもらい、調査を続けています。

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  •  日本文学科には多彩な学問分野があります。現代文学や古典文学だけでなく、日本文化や日本語学などもカリキュラムに組み込まれています。日本語学では、日本語の発音の仕組みや文の構造などを勉強します。そのなかの一つとして、方言研究があります。日本文化を支える日本語、その日本語を支える方言との位置付けです。身の回りにあふれている日本語を、「なぜ?どうして?」といった素朴な疑問から出発して見直していきましょう。
  • 吉良 史明

     福岡教育大学を卒業後、九州大学大学院修士課程および博士後期課程において、江戸文学を専攻。韓国啓明大学校・福岡国際大学・同志社大学を経て、平成28年度に着任。
     本居宣長以後の国学者・国文学者に焦点を当てて、江戸時代の文学・文化研究を進めている。また、国学者等が提唱した文学史の枠組みが現代の日本文学研究にも引き継がれている模様を明らかにしつつ、21世紀における古典教育のあり方を模索する研究も行っている。

江戸の文化・文学

 江戸の有名な文化人というと、みなさんは誰を思い浮かべますか。おそらく俳諧師の芭蕉、浮世草子作者の西鶴、浄瑠璃・歌舞伎作者の近松門左衛門、読み本作者の上田秋成といったところの人物でしょうか。彼らの残した作品は現代においても愛読されており、江戸を代表する人物であることに疑いの余地はないともいえましょう。
しかし、彼らのみならず、江戸には皆さんがいまだ知らない無数の文化人がいました。いまや歴史に埋もれつつあり、知る人ぞ知る存在となった人物に光を当て、その一人一人が何を考え、どのように生きたか探ることにより、江戸とは一体どんな時代であったか、今までと違った江戸の一面を浮かび上がらせてくれます。
 目下、江戸時代の宮島の名所案内記である『厳島名所図会』等の書物の成立を検証し、江戸時代の広島のことを考えています。

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  •  グローバル化が叫ばれる今日、私達はなぜ日本の昔のことを学ぶのでしょうか。韓国での2年間の教員生活を経験して、私は自国の文化のことをどれだけ自らが知らないでいたかということに気付きました。私達が外国の人々の考え方・習慣・文化を知りたいと思うように、外国の人々もまた日本のことを知りたがっています。日本に関する様々な質問をされた時、私達が日本のことを適切に答えられなければ、コミュニケーションは成り立たないのです。
     古典は、その作品が作られてから、以後の時代に脈々と受け継がれることにより、今日まで残ってきました。作品のみならず、その受け継がれる模様は、日本の文化がどのように展開していったか、雄弁に物語ってくれます。古典を学ぶことを通して、日本文化の魅力を探り、その魅力を多様な他者に対して積極的に発信していきましょう。
  • 田中 宏幸

     広島大学教育学部高等学校教員養成課程国語専攻を卒業後、21年間にわたって兵庫県立高等学校三校に勤務。高等学校在職中に神戸大学大学院教育学研究科修士課程を修了。
     続いてノートルダム清心女子大学文学部において、14年間にわたって中・高等学校国語科教員の養成に従事。同大学在職中に、早稲田大学から教育学(博士)の学位を授与される。その後、広島大学大学院において、8年間にわたり教職高度化プログラムを担当し、広島大学名誉教授の称号を授与される。
    2017年4月、安田女子大学文学部日本文学科に着任。

国語科教育の理論と実践

 国語科教育の「実践即理論、理論即実践」を心がけ、とりわけ作文教育における発想・構想指導の研究に力を注いできました。主要編著書に、『発見を導く表現指導』(右文書院、1998年)、『金子彦二郎の作文教育』(溪水社、2008年)、『ことばの授業づくりハンドブック/中学校・高等学校「書くこと」の学習指導』(溪水社、2016年)などがあります。
 言葉の力を身に付けることは、「伝達力」を高めることだけではありません。言葉には、「認識」「思考」「創造」という大切な機能があります。「ものの見方・考え方」を拡充深化させ、「論理的・創造的な思考力」を磨き、「感性・情緒」を豊かなものにしていくには、言葉を尊重し、言語感覚を鍛えていくことがとても大切なのです。思春期のまっただ中にある中学生や高校生に、その「言葉の力」を育てていくにはどうすればよいか。永遠の研究テーマになりそうです。

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  •  中学校・高等学校の国語科教師になるには、日本語学・日本文学・漢文学等に関する専門的な知識・技能を学び取るとともに、国語科の授業に関する優れた実践力を身に付ける必要があります。しかも、人間的な魅力を有した教師となるには、高い志と深い人間理解と不断の努力が必要です。
     単なる憧れだけで続けられる容易な仕事ではありませんが、一人一人の生徒の将来と深く関わり、ともに希望を語ることのできるすばらしい職業です。その夢を実現できる環境が、安田女子大学にはあります。教職の夢に是非挑戦してみてください。
  • 富永 一登

     広島大学文学部、大学院文学研究科修士課程及び博士課程後期で中国文学を専攻。
     『文選』(もんぜん)と古小説を中心に研究を進めている。『文選』では中国古典文学の型を追究し、古小説では古代人の想像力の根源を解明することをめざす。高校の漢文教材に対する考察にも取り組んでいる。

中国古典文学

 中国の古典文学は、自分の思いを過去の古典を踏まえていかに表現するかというところに妙味があります。「遠朋」という言葉、何をもとにして作られたかわかりますか。『論語』の最初にある「有朋自遠方来」(朋有り遠方より来たる)の「朋(とも)」と「遠」を組み合わせたのです。遠くからやって来た友人の意味になります。
 また、この言葉には、『論語』の下の句「不亦楽乎」(亦楽しからずや)も意識して、なんと楽しいことだという気持ちもこめられています。『文選』は、このような言葉づくりを知ることのできる宝庫なのです。古小説には、仙人・幽霊・妖怪など、超現実の話が次々と現れ、古代の夢とロマンの世界を堪能できます。

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  •  古典文学は、過去のその時代、その時代を生きた人たちの知恵と想像力が生み出したものです。加えて、今までそれを読み継いだ人たちの英知も添付されています。
     はるか昔の人の思いに触れながら、自らの思いを添えて未来の人に伝える、無限の時の流れの中、たった一人しか存在しない、かけがえのない自分の色をちょっと作品に塗ってみる、これが古典文学研究の魅力なのです。
     文学部で、オンリーワンの自分を発見し、人間としての総合力を養いましょう。
  • 藤村 猛

     広島大学大学院文学研究科博士課程前期で、日本の近現代文学を専攻。その後、明治・大正・昭和・平成の作家の研究を続けている。研究対象の作家としては、谷崎潤一郎・芥川龍之介・梶井基次郎・中島敦・宮本輝など。テキスト論的アプローチとともに、作家の生き方や時代と創作との関係を考える、作家論的研究も行っている。

日本近現代文学

 授業では、主に近現代文学を対象にしています。演習形式の授業では、近現代文学の中から、1つの小説を選び、みんなで読んでいきます。文学の中には、様々な「人間(人生・社会)」が描かれています。各自で課題を設定し、様々な情報を集め、作品を考える。そして、その成果をみんなで検討する。授業を受けることにより、作品を読む力や発表などのコミニュケーション力とともに、文学を読む楽しさを味わってほしいと思っています。

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  •  文学作品を読むときは、本文を正しく読まなければなりません。作中の時代の特色(経済・政治・道徳など)や人間関係を理解しておかないと、浅い読みをする危険性があります。
     そして、近現代文学は、古典(中国の古典を含む)や外国文学・思想などの豊かな土壌の上に、花開いています。分からない人間を、できる限り論理的に読むこと。作品に描かれた人間たちは、過去や別世界ではなく、現在・未来の「わたしたち」なのです。
  • 古瀬 雅義

     広島大学文学部文学科国語学国文学専攻で古代中世国文学を、広島大学大学院文学研究科博士課程前期及び後期で引き続き古代中世国文学を専攻。国文学研究資料館の文献調査員の経験を活かし、写本など原典に基づく実証的な文学研究と文学理論に基づくテクスト分析から文学研究を進めている。

日本古典文学(平安・鎌倉時代の文学)

 日本の古典文学は、千年前に女性が必死に書いた作品の宝庫。彼女たちは自分を取り巻く時代と社会と人間関係の中で様々に悩みながら優れた作品をたくさん書き残してくれました。日記や随筆はブログ、贈答歌はショートメール。そのメッセージと伝達方法は、最新の文学理論による分析によって、そのコミュニケーションの方法が明確になりました。どんな表現をどういう場面で活用すればよいのか。これを知れば、日本社会における人間関係のキモがつかめます。伝統文化の新しい活用方法を楽しく伝えたいと思います。

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  •  日本は、古いものが現代までたくさん残されている国です。千年前の自分たちの言葉で書かれた文学作品でも文庫本で簡単に読むことができます。それは外国人からみるととても不思議で珍しいことなのですが、私たちには「当たり前」すぎて、ありがたみを見落としがちです。しかし古典のストーリーや設定は、現代のマンガやドラマ、J-POPの歌詞、コマーシャルのコピーにも多く応用されています。その源流と活用方法を学んで、さらに自分なりに発展させてみてはいかがでしょうか。
  • 宮岸 哲也

    都留文科大学文学部英文学科で英語学、広島大学大学院教育学研究科修士課程で日本語教育学、大阪府立大学大学院社会学研究科博士後期課程で言語文化学を専攻。中国、スリランカの大学で日本語を教えた経験を生かし、それぞれの国の言語と日本語との対照研究を進めている。

日本語教育学

 日本語教育学は、日本語学、日本文化学、教育学、言語学、心理学、社会学など複数の専門領域から成る複合的な学問です。日本語教師になるためには、このような幅広い知識に加え、異なる文化を背景とする外国人とも柔軟に対応できる力も求められます。難しいところも沢山ありますが、いろいろな国の学習者さんと知り合いになりながら、視野を広げていく日本語教育の魅力をお伝えしたいと思います。

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  •  日本文学科で学んだ、日本の言葉、文学、文化に関する知識を直接生かせるのが日本語教育です。安田女子大学文学部には、外国の大学や高校で日本語を教える海外日本語インターンプログラムが複数あります。そして、これからは海外の学生も安田女子大学に日本語を学びにやってくる予定です。皆さんには学内外で外国人学生と積極的に交流し、日本語を教える経験を沢山積んでもらいたく思います。そして、卒業後には是非とも日本語教師になって、国内外で活躍してもらえると嬉しいです。

教員・研究テーマ

  • 氏名役職研究内容
  • 田中 宏幸教授国語教育学(国語科授業論、作文教育)
  • 富永 一登教授中国古典文学(特に『文選』と古小説)
  • 藤村 猛教授近・現代の日本文学(中島敦、宮本輝など)
  • 古瀨 雅義教授古代中世日本文学(『枕草子』『源氏物語』和歌文学)
  • 町 博光教授日本語方言学(広島県方言や琉球方言)
  • 吉目木 晴彦教授現代小説論、文芸創作論
  • 川岸 克己准教授日本語学、言語学、言語理論
  • 宮岸 哲也准教授言語の対照・類型論研究、シンハラ語とゾゾ語の記述研究
  • 吉良 史明講師中近世日本文学(和歌文学・紀行文学)